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横須賀市、税金未納者への電話の最適な時間帯をデータ分析

 アクセンチュア株式会社は25日、神奈川・横須賀市から「横須賀市市税納付推進センター架電対象者傾向分析業務」を受託したと発表した。市・県民税の初期段階の未納者に対して、市が行っている架電業務において、架電の最適な時間帯をアナリティクスで予測するという。

 同業務では、アクセンチュアが構築した分析処理基盤を活用し、過去の架電履歴などの情報から分析モデルを構築。当該納税者が最も応答しやすい曜日や時間帯を算出する。市税納付推進センターでは、この分析結果を基に未納者へ架電することで応答率の向上を図り、業務の効率化や納付率の向上を目指すという。

 同業務における実際の分析作業は、福島・会津若松市にあるアクセンチュア福島イノベーションセンターにて実施する。分析を行うデータは、横須賀市においてマスキング処理などで個人を特定できない状態に加工した上でアクセンチュアに貸与。アクセンチュアは業務終了後速やかに分析結果とデータを横須賀市に返却するという。

 横須賀市 吉田雄人市長は、「細分化する市民のニーズに対してきめ細かな行政サービスを提供するためには、限られた職員をサービスのさらなる向上につなげる業務に注力させる必要がある。今回、市・県民税関連のビッグデータを分析し高度化することは、職員の業務効率を向上させる取り組み。また、実際の分析業務を横須賀市と友好都市関係にある会津若松市で行うことで、東北地方の復興・成長の一助になることを期待する」とコメント。

 会津若松市は2014年5月に、内閣官房から「ビッグデータ戦略活用のためのアナリティクス拠点集積事業」を推進するモデルケースに選定されている。アクセンチュアは、横須賀市から受託した高付加価値な業務を今後も積極的に会津若松市に集積させることで、継続して同市および福島県の復興に向けた産業振興、雇用創出を支援するとしている。

川島 弘之