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Icehouseベースの「SUSE Cloud 4」、分散ストレージ技術Cephに対応

 ノベル株式会社は21日、プライベートクラウドソリューションの新版「SUSE Cloud 4」を提供開始したと発表した。最新版のOpenStack(Icehouse)をベースとしており、分散ストレージシステム「Ceph」を完全サポートしているのが特徴という。

 「SUSE Cloud」は、OpenStackを利用したエンタープライズ向けプライベートクラウドソリューション。その最新版となる「SUSE Cloud 4」は、ベースとなるOpenStackを最新のIcehouseとし、Cephをベースとしたソフトウェア定義型ストレージ(Software-Defined Storage:SDS)環境を導入できるようになった。

 Cephでは、一般的なx86ハードウェアを使用したソリューションとして、仮想マシンレベルで持続的なブロックストレージのプロビジョニングを行え、SUSE CloudではCephクラスタの自動的な構成・設定を可能にしている。これにより、検索と処理を迅速に行いつつ、拡張性が高く、復旧性に優れたイメージとオブジェクトのクラウドストレージを構築できるという。

 また、VMware vSphere環境とOpenStackの連携強化により、VMwareへの既存投資を最大限活用できるのもメリット。すでにサポートしているVMware vSphereコンピュートノード、VMware NSXネットワーク仮想化、ブロックストレージ用のvSphereドライバに加えて、新たにVMwareのイメージ管理機能とVMware Virtual SANのサポートが追加されている。

 さらにSUSE Cloudでは、データベース、ロードバランサー、ファイアウォールをサービス形態で提供する。これらのサービスが標準化されたことで、ユーザー自身によるサービス管理・構成作業が不要になるほか、定義済みテンプレートセットをもとに、複数の仮想マシンの制御・調整を自動化するオーケストレーションサービスと、コンピュート、ストレージ、ネットワーキングなど、その他のクラウドサービス間での緊密な連携が実現され、アプリケーションのスケーラビリティが向上したとしている。

石井 一志