ニュース

AWS、バースト可能で安価なAmazon EC2の「T2インスタンス」

 米Amazon Web Services(AWS)は1日(米国時間)、IaaS型クラウドサービスであるAmazon EC2において、安価な汎用インスタンス「T2」を提供開始すると発表した。「t2.micro」「t2.small」「t2.medium」の3つがラインアップされ、もっとも安価なt2.microでは、1時間あたり0.013ドル、あるいは月額9.50ドル(いずれも米国東部リージョン)で利用できる。

 T2インスタンスは、普段はそれほどコンピューティングパワーを必要としないが、時折、多めのリソースが必要となる用途に向いたインスタンス。AWSでは、リモートデスクトップ、開発環境(ビルドサーバーを含む)、トラフィックの少ないWebサイト、小さなデータベースなどを挙げている。

 t2.microの場合、2.5GHz(ターボモードで最大3.3GHz) Xeonプロセッサのシングルコア性能の10%、1GiBメモリを利用可能だが、このベースライン性能を使わなかった場合に蓄積されていく「CPUクレジット」をためることにより、限定的に、完全なコア性能を利用することができる。t2.microでは、10時間分のCPUクレジットをためると、約1時間、完全なコア性能を利用できるという。

 こうした仕組みを、営業日の最初と最後にCPUパワーのバーストを必要とするビジネスプロセスに適用すると、非ピーク時に蓄積されたCPUクレジットを使用して、迅速かつコスト効率よく、ピーク時の計算負荷を処理可能とのことだ。

 なおT2インスタンスは、現在、東京や米国東部(バージニア北部)、米国西部(オレゴン州)、EU(アイルランド)、シンガポール、シドニー、南米(サンパウロ)の各リージョンで利用できる。

石井 一志