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性能が大幅に向上したデータ統合ツール「Talend 5.5」

 Talend株式会社は4日、オープンソースのデータ統合ツール「Talend」の新版、「同 5.5」を発表した。オープンソース版は、同社のWebサイトから無料でダウンロードできる。なお、商用製品に関しては、国内13社のパートナーを通じて7月より販売する予定だ。価格は、年間190万円(税別)より。

 「Talend」は、Apache Hadoop上でネイティブに稼働する統合基盤ソフト。全てのHadoopディストリビューション上において、高いパフォーマンスを提供できるように最適化されているのが特徴という。また、MapReduceやPigに精通していない開発者でも、ビジュアル開発環境を使ってHadoopコードを生成できるとのこと。

 今回の新版では、前バージョンの「Talend 5.4」と比較して、TPC-Hテストの22項目において最大67%の性能向上を達成したほか、MapReduceコードの生成に関しては平均45%高速になった。また、大手金融サービス企業と社と協業し、実環境におけるテストを実施した結果、1000ノードのHadoopクラスタにおいて、高いスケーラビリティとパフォーマンスを示すことを実証したという。

 またデータ統合、データクレンジング処理、データマッピング処理などが高速に行えるため、数GBの大きく複雑なデータであっても、Hadoopクラスタにストリーミング連携・解析できるようになり、ビッグデータのリアルタイムな活用をいっそうスムーズにするとのこと。

 加えて、Alticとの協業により、ハイボリューム、ハイスピードデータの取り扱いに最適であり、不正取引監視やセンサーデータ処理などに活用できる最新技術「Apache Spark」をサポートしている。

石井 一志