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KVH、柔軟性や拡張性を備えたイーサネットサービス「etherXEN」

 KVH株式会社は7日、大企業やサービスプロバイダを対象に、イーサネットサービス「etherXEN」を5月より提供すると発表した。低遅延・高品質であるだけでなく、クラウドやデータセンターで必要とされる高い拡張性、柔軟性を実現するためのネットワークアーキテクチャを備えているという。

 「etherXEN」は、SDN(Software Defined Network)技術に対応した米Cyanのパケットオプティカル「Zシリーズ」と、加Accedian Networksの「Metro NODE LT/GTシリーズ」を採用したイーサネットサービス。2016年にサービス終了となる「Ether-MANシリーズ」の後継に位置付けられており、帯域保証型サービスでは、1Mbpsから1Gbpsの範囲内で、機器やインターフェイスを交換せずに柔軟に帯域変更できるため、必要な帯域の変動に対して迅速に対応できるという。また、回線終端装置が複数の回線を提供可能なことから、回線の追加や帯域のアップグレードをする際、通常6週間以上かかる導入期間を最短10営業日に短縮するとした。

 今後は、トラフィック需要の増減に応じ、最大1Gbps、10Gbps、100Gbps(2015年以降提供予定)までの帯域をダイナミックに調整できるバースト機能を8月より提供する。また、Cyanの「Blue Planet SDNプラットフォーム」により、ネットワークサービスの自動化・オーケーストレーションを将来的に実現する予定。

 信頼性の面では、コアネットワークがすべて冗長化され、ユーザーのビルまでのアクセス回線も冗長構成に対応。障害時にはネットワークが50ミリ秒以内で高速に切り替わる。また価格面でも、日本の主要な通信キャリアの帯域保証型サービスと比較し、最大約30%安価な価格設定を実施したとのこと。

 サービス提供エリアは、東京、横浜、川崎、千葉、埼玉、大阪の各地域で、基地設置局の数を増やし、ネットワークのカバーエリアを拡充する。

 サービスは、帯域保証型ポイント-ポイント回線の「EPL(Ethernet Private Line)」と、帯域保証型ポイント-マルチポイント回線「EVPL(Ethernet Virtual Private Line)」、AWS Direct Connect回線の「etherXEN for AWS」を5月より提供。バースト機能を備えたポイント-ポイント回線の「EPLバースト」、ポイント-マルチポイント回線の「EVPLバースト」と、多拠点接続型広域イーサネットサービス「etherXEN Multi-Connect」を8月より提供する。

石井 一志