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広島工大、3D CADも利用できる650台分のVDI環境を構築

 広島工業大学は、新クライアント端末を活用した大規模仮想デスクトップ環境(VDI)を提供する「仮想デスクトップ教育基盤システム」を整備し、4月1日より稼動を開始した。同システムは日立のクラウドソリューション「Harmonious Cloud」のプライベートクラウドを活用して構築し、全学生4519名に利用される。

 本学では従来、高速なCPU・メモリを搭載した高性能PC環境に、授業で利用する3次元CADソフトや統計解析用アプリケーションなどをインストールして利用していた。これらのPCは授業用の特定の教室に設置され、その台数も180台程度と限られていたため、授業以外で学生が利用することは難しかった。

 新システムにより、学生は学内のPC教室・自習室などに設置された650台の新クライアント端末から、必要なOSやソフトを搭載した仮想PC環境をいつでも利用可能に。3次元CADもVDI上での利用を実現しており、授業などで効果的に活用されているという。

 また、システム管理者はソフトウェアのインスールやOSの入れ替えなどをサーバー側で一括して行えるため、システム運用の効率化を実現。ITリソースの柔軟な割り当ても可能なため、たとえば、需要のピークに合わせて新たにPCを購入することなく、高性能なPC環境を一時的に増加できるのが特徴。

 新システムは「VMware Horizon View」を用いてVDIを実現し、「VMware vSphere」によってサーバー群の仮想化・集約を行った。

川島 弘之