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クライアント仮想化、2014年からCAD/CAEでの利用が加速~IDC予測
(2013/12/11 18:09)
IDC Japan株式会社は11日、国内クライアント仮想化市場予測を発表した。
2013年法人向けクライアント端末における仮想化導入率は24.1%、2017年には45.5%まで拡大すると予測。2013年に法人向けPC買い換え需要のピークを迎え、2014年にはWindows XPサポート終了という2つの大きな要因によって、ユーザー企業は端末・OSを含むクライアント環境を再検討すると見る。そのユーザーの一部が、シンクライアントあるいはクライアント仮想化へ移行すると考えられるという。
2013年の国内クライアント仮想化ソリューション市場は前年比24.9%増の4555億円規模となり、2017年には8978億円まで拡大。2012年~2017年の年間平均成長率(CAGR)は19.7%と予測する。
国内クライアント仮想化ソフト市場の2013年上半期における出荷ライセンス数は、前年同期比13.6%増の68万5894ライセンスとなった。2013年通年では前年比24.9%増の153万8483ライセンス、2017年には230万8510ライセンスまで増加する予測。2012年~2017年のCAGRは13.4%と見る。
市場拡大の背景には、GPU仮想化がある。2014年からはその実用性が高まり、CAD/CAEなどでの利用が本格化。従来まで、CADで取り扱うデータはサイズが大きいため、ネットワーク転送による共有が困難という課題があったが、クライアント仮想化に実装することで、CADデータをサーバー側から画面転送できるようになり、ネットワーク負荷も軽減され、共有が可能になるという。
また、近年は中国などへのオフショアが進み、遠隔地でCADデータを参照するケースも増加。ローカルにデータを保存しないクライアント仮想化が、セキュリティ面でも有効で、主に製造業、建築業、公共機関、医療機関、地図情報システム、医療画像分野での需要が見込まれるとしている。