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SASとClouderaが協業、国内でのHadoop採用の加速を目指す

 SAS Institute Japan株式会社(以下、SAS)とCloudera株式会社は21日、ビッグデータ・アナリティクス分野において、国内で業務提携すると発表した。この協業に伴い両社では、Hadoop上の包括したデータ分析ソリューションを共同提供するという。またSASは、SQL-on-Hadoopソリューションへのデータアクセスを実現するClouderaの「Cloudera Impara」に対し、SASのアナリティクス環境から透過的なアクセスを可能にする「SAS/ACCESS Interface for Impara」を12月から提供する。

 SASでは、Hadoop上のデータへSAS環境からアクセスするための「SAS/ACCESS Interface for Hadoop」、ビッグデータの視覚化や探索を行う「SAS Visual Analytics」など、Hadoopに格納された大量データを高速にアナリティクス可能な、データサイエンティスト、アナリスト向けの製品ラインアップを持つ。また、データ移動なしにClouderaのHadoop内でSASの分析モデルを実行する「SAS Scoring Accelerator for Hadoop」もリリースしている。

 一方のClouderaでは、ビッグデータ活用を目指す企業に対し、Hadoopベースのビッグデータプラットフォームを提供してきた。

 今回の協業では、SASとClouderaのソリューションを提案、構築、サポートするSIパートナーの育成を行うほか、共同マーケティングを実施し、両社のビッグデータ・アナリティクスおよびHadoopの認知向上を図る考え。加えて、両社製品の統合を検証して、アナリティクスのライフサイクル全体を支援するコンサルティングサービスも提供する。

 両社の連携により、Clouderaのユーザーは、SASによるHadoopデータ分析ソリューションが利用可能になるため、大規模データ分析をより容易に行える環境を実現できるとのこと。またSASの顧客に対しては、Hadoopの優れたデータストレージ機能とコンピューティング機能を提供することで、より効率的かつ低コストな大規模データ分析基盤の構築が可能になるとしている。

石井 一志