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日立Sol、頭部装着デバイス「Telepathy One」のBtoB展開を推進へ

米Telepathyと業務提携

 株式会社日立ソリューションズ(日立Sol)と米Telepathyは25日、ウエアラブルデバイスをBtoBで活用するためのアプリ開発や開発支援プラットフォームの事業化に向けて業務提携することに合意した。

 昨今、スマートデバイスのようにコンピュータを「持ち運ぶ」ことが一般化する中、世界のデジタル機器メーカーたちは、次世代デバイスとして「身に付ける」ウエアラブルデバイスの開発にしのぎを削っている。

 Telepathyも2013年3月、頭に装着する「Telepathy One」の開発を発表し、注目を集めた。今回、日立Solが金融・公共・産業・流通など幅広い分野で培った業務システムのノウハウを生かし、両社共同でウエアラブルデバイスの業務利用を推進するための事業化を目指す。

 本業務提携に基づき、Telepathyは日立Solに対して、技術仕様・開発の進ちょくなど「Telepathy One」に関する情報を提供。共同で日米欧のBtoB市場における「Telepathy One」を活用した業務アプリの市場ニーズ調査を行う。また、日立Solは、BtoB市場における幅広い顧客基盤・実績に基づき、流通・小売・サービス業・製造向けの在庫管理やオペレータ業務、工場や倉庫内利用など幅広い業種・業態への適用を検討する。加えて、市場ニーズ調査の結果に基づき、「Telepathy One」と企業の業務システムをつなぐプラットフォームやその上の業務アプリを開発する予定。

Telepathy One

 「Telepathy One」は、人と人とのソーシャルコミュニケーションを進化させることをテーマにしたウエアラブルデバイス。マイクロカメラとマイクロプロジェクションユニット、ワイヤレス通信モジュールなどの機能を搭載し、仮想ディスプレイをユーザーの目前に投影する。目前に小さな画面が表示されるので現実の視野を阻害することがないので、人間の自然な行動を妨げないという。

 2013年のSXSW インタラクティブで初披露されて以来、次世代のコンピュータ機器と注目を集め、Googleが開発する「Google Glass」の対抗馬とも目されている。

川島 弘之