ニュース

トランスコスモス、顧客接点のマルチ化に向けた「コールセンター・コンサル」を提供

収益効率と事業成長のバランスが取れた変革ロードマップを作成

 トランスコスモス株式会社とトランスコスモス・アナリティクス株式会社は8日、顧客接点のマルチ化に向けた「コールセンター・コンサルティングサービス」の提供を開始した。トランスコスモス・アナリティクスの独自指標に基づき、バランスが取れたコールセンター変革のロードマップを作成する。両社は同サービスを提供する専門部隊を設置し、2013年度に1億円の売り上げを目指す。

 ソーシャルメディアやスマートデバイスの普及により、顧客接点はマルチ化が進んでいる。このような環境変化に伴い、コールセンターに求められる役割や機能も大きく変化し、運営スタイルの変革が急務になっている。

 ところが、これまでコールセンターの応対品質や業務効率を部分的に改善するためのコンサルティングサービスはあっても、コールセンター全体の収益構造や顧客接点のデザイン、運営スタイルを変革するためのサービスはほとんど提供されていなかったという。

 そこで今回の新サービス。トランスコスモス・アナリティクスが独自開発した評価指標体系である「エレメンタルスコープ」を採用し、同社が過去に提供してきたコールセンター関連サービス――顧客満足度調査、モニタリング/ミステリーコール、Webユーザビリティ調査、VOCやソーシャルメディア活用レベル診断、応対研修プログラムなど――の評価指標を再構築。バランススコアカードの考え方に基づき体系化したチェックシートを用いて、コールセンターのマネジメントとオペレーションの現状を総合的に診断する。

 例えば、「○年後に現状のCSを維持したまま△億円の運営コスト削減を図る」などのコールセンター変革に向けたビジョン(あるべき姿)を定義した上で、財務(売上/コスト)、顧客満足(CS)、業務プロセス(システム/オペレーション)、学習と成果(教育/研修)の4つの視点から調査・診断する。

 そこで得たデータに基づき、現状とあるべき姿のギャップ(課題)を分析し、コールセンターのKPI/SLAの再設計、顧客接点のマルチかや事業所のリロケーション、最新技術や自動化ツールの導入要否検討、顧客情報やVOC/ソーシャルメディア活用方針の作成、採用/教育制度の見直しなどを行い、顧客視点と企業視点、収益効率と事業成長のバランスが取れたコールセンター変革ロードマップを作成するとのこと。

 また、この「エレメンタルスコープ」に準拠することで、HDI、JD Power、JCSIなどの第三者機関の格付けのランクアップや、CS向上やVOC活用による自社ブランドやコールセンターのプレゼンス向上など副次的効果も期待できるという。

 今回の「コールセンター・コンサルティングサービス」の提供開始に併せ、専門部隊を設置するほか、コールセンター変革に向けたロードマップ作成後の実行フェーズで展開する関連サービスとの連携も強化し、2013年度に1億円の売り上げを目指すとしている。

川島 弘之