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NEC、「統合型電子マネーソリューション」をクラウドで提供

 NECは5日、プリペイド型電子マネーの発行・利用を実現するシステム(サーバー・カードやスマートフォンなどの媒体・決済端末)を一括して提供する「統合型電子マネーソリューション」を国内および海外へ発売した。

 新ソリューションは、(1)プリペイド型電子マネーの発行・取引管理・残高管理・利用者管理・精算などを行う「電子マネーサーバ」、(2)利用者が支払をする際に利用する専用カードや携帯電話・スマートフォンなどの「電子マネー媒体」、(3)店舗で電子マネー媒体の情報を読み取る「電子マネー決済端末」で構成される。電子マネーサーバー機能はNECがデータセンターからクラウドとして提供し、短期間でのシステム利用を実現する。

 ユーザーは電子マネーサービスを実現するにあたり全機能、あるいは必要な機能だけを選択して利用可能。電子マネーのほか、オプション機能としてポイントサービスなどのCRM機能や携帯電話のSMSを利用した個人間の電子マネー送金機能などもクラウドサービスとして提供されるため、電子マネー取引機能と連携した新たな顧客サービスの提供が可能となる。

 電子マネー決済端末には、NFC対応端末を開発。搭載機能をNFC通信機能やセキュリティ機能などの基本機能に限定することで低価格を実現したとする。この電子マネー決済端末をPOSレジスタ、タブレット端末、スマートフォンなどと接続して決済ソリューションを提供する。

 新ソリューションは先行的に海外の大手コンビニチェーン、およびインド最大の復号映画館運営会社であるPVR LIMITEDに採用された。PVRは2月下旬からデリー地域・ムンバイ地域を中心とした16カ所の復号映画館で利用を開始。来場者は電子マネー端末にNFC対応スマートフォンをかざして映画チケットや映画館での飲食物の購入が可能となる。

(川島 弘之)