ニュース

東芝Sol、C言語ソースからソフト構造を診断する「PlatformDoctor V1.0」

ソフト構造の良否を定量的に評価

 東芝ソリューション株式会社(東芝Sol)は18日、組み込みソフトを開発している企業向けにソフト構造診断ツール「PlatformDoctor V1.0」を発売。併せて「PlatformDoctor 構造診断サービス」の提供を開始する。

 PlatformDoctor V1.0は、C言語のソースコードからソフト構造を定量的に評価・分析する。ソフトの保守性を評価する指標を計測し、構造設計の問題点を可視化。派生開発や再構築の対象となるソフトの構造的弱点の発見、機能追加や変更が影響する範囲を明示し、開発作業を効率的に進められるようにする。また、初期開発されたソフトの診断を実施することで、保守性の劣化を防止し、設計上の問題点を早期発見・解決できるようにする。

 具体的にソースコードから客観的に評価できる定量的な評価指標を計測し、ソフト構造の問題点を明確化。計測結果を診断レポートとチャートとして出力する機能を備え、計測結果から依存関係図やDSM(Dependency Structure Matrix)を作成し、ソフト構造の問題点を可視化する。

具体的にソースコードから客観的に評価できる定量的な評価指標を計測し、ソフト構造の問題点を明確化

 保守性観点から定義した評価指標では、既存ソフトの再利用における「調査」「機能追加/変更」「試験」などのそれぞれの作業で必要な指標を独自に定義し、評価基準値により診断結果の良否を判断する。例えば、モジュール間の循環依存が発生している個所の提示などが可能

モジュール間の循環依存が発生している個所の提示などが可能

 ソフト構造診断は、すべてのソースコードをそろえる必要はなく、診断対象のソースコード一部を用意するだけで実施できる。

 同ツールの販売と併せて、「PlatformDoctor 構造診断サービス」も提供。ツールによるソフト構造診断結果に対する改善提案を提示するもの。改善提案は、対象別に改善に必要なコストと効果を提示する。

 東芝Solは、派生開発が多い組み込みソフトを開発している製造業を中心に提案。今後3年間でソフト構造診断ツールおよびサービスの分野で3億円の売り上げを目指す。

(川島 弘之)