ルートレック、Wi-Fi無線子機とクラウド環境を利用したM2Mプラットフォーム~従来の半分のコストで導入可能


 株式会社ルートレック・ネットワークス(以下、ルートレック)は30日、Wi-Fi無線子機とM2Mクラウドサービスを利用したM2M(Machine-to-Machine)プラットフォーム「ZeRo(ゼロ)」発表した。コストを従来比で1/2に削減できるのが特徴で、2012年1月より提供開始する予定。

 M2Mネットワークとは、設備や機械などを、人手を介さずに遠隔監視や遠隔制御する機器間通信のこと。「ZeRo」では、M2Mサービスに要求される、対象機器に搭載される無線子機、各機器からのデータ収集と蓄積を行うM2Mクラウド、接続機器の認証、データの送受信、リモート制御といった機能をプラットフォームとして提供する。また、スマートフォンアプリケーション、Webアプリケーション、業務システムなどとM2Mプラットフォームを連携させるためのWeb APIを用意されており、多種多様なサービスの構築を速やかに行えるとのこと。

 最大の特徴は、Wi-Fi無線子機とクラウド環境を利用することにより、従来のM2M利用で必要とされていた組み込み無線機器の開発、アプリケーションシステム開発、サーバー運用にかかるコストや開発期間が大幅に削減できる点で、従来の半分のコストでM2Mプラットフォームを導入できるとした。

 なお、基礎になっているルートレックのM2Mプラットフォーム技術は、総務省の「地域ICT利活用広域連携事業」として委託を受けた「食の安心・安全構築」事業への技術支援において、すでに実証済みとのこと。

 同社では、独自に農業クラウドを構築して、低予算で農作物を食卓に届けたい全国の町・村、小さな農業企業体などに向けて提案していく考え。また低コストを生かし、従来はM2Mの導入に手が届かなかった中小企業に対しても訴求するとしている。

 価格は、基本サービスが年額120万円(税別)から、無線子機が1台7800円(税別)から。ルートレックでは、「ZeRo」に関連した事業で、今後3年間に20億円の売り上げを見込んでいる。

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(石井 一志)
2011/11/30 12:01