クリアスウィフト、電子メールゲートウェイ製品の新バージョン

メール誤送信対策機能を大幅に強化


同社リージョナルマーケティングマネージャーの中村真氏

 クリアスウィフト株式会社は12日、新たなメール誤送信対策機能を搭載した電子メールゲートウェイソリューションの新バージョン「CLEARSWIFT SECURE Email Gateway 3.3」を本日より発売すると発表した。

 「CLEARSWIFT SECURE Email Gateway」は、電子メールの誤送信や情報漏えい、ウイルス・スパム対策を総合的に実施するオールインワンソリューション。同社リージョナルマーケティングマネージャーの中村真氏は、「今回の新バージョンでは、当社が実績をもつ金融機関系顧客からの強い要望に応え、電子メールの上長CC機能を拡張するとともに、送受信メッセージの本人確認機能および送信メッセージ暗号化機能を大幅に強化した。これにより、従来までの情報漏えい対策や外部からのセキュリティ対策に加え、統合的な誤送信対策が可能となり、企業に求められるあらゆるセキュリティ要件をカバーする電子メールゲートウェイソリューションを実現した」と、新バージョンの特徴を説明している。

 上長CC機能は、送信メールのCCに上司が入っているかを確認し、送信を制御する機能。上司が部下のメールを確認することで誤送信防止や情報漏えいの抑止を図るため、ほとんどの金融機関で必須の機能になっているという。「これまでは、各部署の上司のアドレスをGUI上に登録し、アドレスをキーワードとして検知させる方法で対応していたが、大規模企業ではアドレスのアップデート作業が煩雑になるという課題があった。そこで、新バージョンでは、従業員と上長の関連付けをテキストファイルまたはActive Directory上で管理できるように機能拡張した」(中村氏)としている。

新バージョンでの上長CC機能の強化ポイント上長CC機能の管理画面

 具体的には、上司と部下の関係を自動的にテキストファイルやActive Directoryと連動して設定に反映する機能を追加。これによって、テキストファイルやActive Directoryの情報を更新するだけで上司と部下の関係をアップデートすることが可能となり、GUI上で1つずつ設定する手間を大幅に削減できる。また、テキストファイル形式の場合は、一人の部下に対して複数の上司を設定することも可能となった。上長CCポリシーは、各部署ごとに適用したり、会社全体で一括適用したりするなど、柔軟に設定できるため、より複雑な組織構成の企業や大規模企業でもきめ細かな誤送信対策を実施できる。

 さらに、上長のメールアドレスがCCされていないメールに対して、従来までは削除、保留、配信のアクションしか実行できなかったが、新バージョンでは、上長のメールアドレスを自動的にTO、CC、BCCのいずれかに追加する機能を搭載。これにより、組織の文化やコンプライアンスを順守しながら、部下のメール内容のモニタリングを行うことが可能となる。

 送受信メッセージの本人確認機能としては、「パーソナルメッセージ管理機能」を大幅に強化した。「従来までは、決まった時間に発行されるダイジェストメッセージを確認する方法と、個人ごとに保留エリアを設定して確認する方法の2つを提供していた。しかし、ダイジェストメッセージの場合は、送信後すぐに確認できない点やメッセージ全体を確認できない点が課題となっていた。また、保留エリアを利用する場合は、保留エリアを作成する管理者に大きな負担がかかっていた」(中村氏)という。

個人ごとのポータル画面によるメッセージ機能の活用例

 新バージョンでは、個人ごとの保留エリアをポータル画面として自動的に作成する機能を提供。ユーザーは、このポータル画面にアクセスすることで、送信メッセージを24時間いつでも確認できる。これにより、例えば、ユーザーが送信する添付ファイル付きのメッセージやあて先間違いのメッセージは必ず保留エリアに隔離して、ポータル画面でチェックすることで、誤送信の防止を徹底することが可能となる。

 なお、ポータル画面は、日本語だけでなく英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、中国語(簡体字中国語、繁体字中国語)の8言語に対応しており、ユーザー側で個別に言語を変更することができる。さらに、パソコン上だけでなく、iPad、iPhone、BlackBerryなどのモバイル端末からのコントロールにも対応している。

 送信メッセージ暗号化機能の強化では、パスワードZIP方式において、従来までの「本文と添付ファイルを暗号化」、「本文と添付ファイルと件名を暗号化」に加え、「添付ファイルのみを暗号化」を新たに選択可能となった。この機能を活用することで、ユーザーからの多様な暗号化ニーズに対応することができる。

 「CLEARSWIFT SECURE Email Gateway 3.3」と暗号化オプションをセットにした参考価格(税別)は、一般企業向けが50ユーザー36万円から、教育機関向けが50ユーザー10万8000円から。

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