日本SGI、ブレード型クラスタサーバーなどのOpteron搭載モデル


SGI Altix ICE 8400

 日本SGI株式会社は24日、HPC環境などの大規模クラスタシステムに向いたブレードサーバー「SGI Altix ICE 8400」、およびラック型サーバー「Rackable Rackmount Servers」において、AMD製CPUの搭載モデルを出荷開始すると発表した。

 SGI Altix ICE 8400では、Opteron 6100シリーズ搭載モデルが出荷開始されたことにより、キャビネットあたり最大1536コアの最大構成をとれるようになった。システム全体でも、32ノードから最大65536ノードまでの大規模クラスタが構築できるという。また、キャビネットあたりの計算能力は14.1TFLOPSで、最大メモリ容量も8.1TBと、大規模メモリの構成が可能としている。

 参考価格は、Opteron 6100シリーズ(2.1GHz)384コア、256GBメモリのシステムで1922万1000円(税別)。

 一方のRackable Rackmount Serversでは、新たに「Rackable Standard-DepthServers」の2モデルと、「Rackable Four-Way Servers」の1モデルで、Opteron 6100シリーズの搭載が可能になり、ラインアップが強化された。

 参考価格の例は、Opteron 6100シリーズ(1.9GHz)96コア、64GBメモリの「Rackable Standard-Depth Servers モデルC2112-4G3」が243万7000円。

 なお今回は同時に、新しいシステム管理ソフト「SGI Management Suite」「SGI Performance Suite」も発表されている。前者は、SGI製品で構成されたシステム全体の一元管理と制御、パフォーマンス最適化を行える製品。従来は、サーバーごとに個別のシステム管理ソフトが必要だったが、これによって、「SGI Altix UV」に代表される大規模共有メモリシステムから、「SGI Altix ICE 8400」を使った数千台のサーバーで構成されるクラスタシステムなどまでを、統合管理できるという。さらに、遠隔地にあるサーバーの構成情報や稼働状況、性能指標の一元的なモニタリング、バージョンアップなどのソフトメンテナンスの手順も改善できるとのこと。

 もう1つのSGI Performance Suiteは、従来製品「SGI ProPack 7」の後継で、SGIのサーバー製品の性能を、最大限に引き出すためのライブラリやツールにて構成される。CPUとメモリのリソース管理などによってアプリケーションの高速化を行う「SGI Accelerate」、SGIシステム上でのMPIアプリケーションの実行を高速化する「SGI MPI」、標準Linuxディストリビューション環境でハードリアルタイム処理を実現する「SGI REACT」、SGIが提供するUnified Parallel C(UPC)コンパイラ「SGI UPC」の、4つのコンポーネントで構成されている。

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(石井 一志)
2011/1/24 13:44