日立、「HA8000」サーバーを強化~冷媒気化熱による冷却機構など搭載


HA8000/RS220

 株式会社日立製作所(日立)は、PCサーバー「HA8000シリーズ」を強化し、16日より販売する。性能強化と消費電力の低減が図られている。

 強化点としては、2wayモデル「HA8000/RS220」に最上位デュアルコアのXeon X5680と、冷媒の気化熱を利用してCPUを冷却する「サーモサイフォン冷却機構」を採用。効率的にCPUを冷却することで装置の温度上昇を最小限に抑え、冷却ファンを現行モデル比で半減できるという。

 また、SSD搭載モデルを従来のHA8000/RS220に加え、4wayモデル「HA8000/RS440」と2wayモデル「同/RS210」「同/TS20」に拡大。RAIDボードの機能も強化し、SSDを利用したシステムのデータ参照速度を高速化する「FastPath機能」や「CacheCade機能」をオプションで提供する。

 FastPath機能は、SSDの特性に合わせてデータ参照処理の手順を調整するもの。同機能を未使用の場合と比べ、データ参照速度を最大1.9倍に向上する。CacheCade機能は、1つの内蔵SSDをキャッシュメモリ専用の記憶媒体として利用し、データ参照指示を迅速・効率化するもの。こちらも未使用の場合と比べ、データ参照速度を最大2.7倍に向上するという。

 併せて、更新データのみを内蔵HDDへバックアップする「Recovery機能」を追加し、HA8000シリーズ全7モデルにオプションで提供する。

 消費電力の低減では、HA8000/RS220、RS210、TS20にユーザーが設定する上限地位応じて消費電力を制御する「動的パワーキャッピング機能」を搭載。省電力部品の採用も拡大し、HA8000/RS220、RS210には、低電圧で動作するメモリや、電力利用時の電力損失が少ない200V電源を搭載可能とした。

 HA8000/RS220の標準価格は42万2100円から、Xeon X5680搭載機が78万1200円から。オプション機能の価格は、FastPath機能が4万6200円から、CacheCade機能が3万7800円から、Recovery機能が5万2500円から。

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