無料サービス「サイボウズLive」、ビジネスSNS機能を強化して自由登録制に
サイボウズ株式会社は10月25日、これまでは利用者からの招待が必要だった無料グループウェア「サイボウズLive」で、招待なしで登録ができる自由登録制を開始した。同時にシステムアップデートを実施。ビジネスSNSとしての利用を促進するため、公開プロフィールなどのビジネス向け機能を拡充した。
■「コラボレーション+ビジネスSNS」~ビジネスのプラットフォームに
サイボウズ株式会社 代表取締役社長 青野慶久氏 |
サイボウズの青野社長は記者発表会で、日本でもSNSサービスは広く使われているが、プライベート用途がメインでビジネスで利用しやすいSNSがないと指摘。ビジネス用途のため実名登録が基本の「サイボウズLive」でSNS機能を強化し、従来のコラボレーション機能にビジネスSNS機能を加え、新しいビジネスにおけるコラボレーションのプラットフォームとしたいとの考えを示した。
従来の電子メール、名刺、挨拶状に代わり、「サイボウズLive」のグループ、プロフィール、マイクロブログを利用してほしいと述べた。「サイボウズLive」を利用することで、常に最新の情報に保つことができるほか、プロフィールとマイクロブログについては相手により表示する情報もコントロール可能。プライベート用途がメインのmixiではあまりつながりたくない上司ともつながることができ、見せる情報もコントロールできるなど、ビジネス利用におけるメリットを強調した。
サイボウズでは今回、自由登録制にし、ビジネスSNS機能を追加することにより、3年間で300万アカウントを目指す。
電子メール、名刺、挨拶状から | グループ、プロフィール、ミニブログへ |
■招待制から自由登録制へ
サイボウズLiveは2009年11月26日に招待制でサービスを開始。10月25日現在のユーザー数は4万1077名、グループ数は1万2191に上る。今回ユーザーの要望を受け、招待制から自由登録制に移行した。
また、無料の「サイボウズLive」で利用可能な人数は20名までだが、サイボウズでは再来年、2012年2月にオプション有料プランの提供を予定。有料プランの提供を開始するまでの期間限定で、無料で利用できる範囲を拡大する。1グループあたりの利用者数は従来20人までだったところを100人までに、1グループあたりの標準ディスク容量を500MBに拡充する。
グループの設定画面で20名から100名に設定変更できる。
なお、1グループ100名までを無料で利用できるのは2012年1月末まで。有料プラン開始後の2012年2月以後は20名を超える利用については、1ユーザーあたり100円の有料プランが適用される。ディスク容量については、有料プラン開始以後も500MBまでは無料で利用できる。
■グループウェアからビジネスSNSへ
サイボウズでは自由登録制への移行と同時にビジネス利用向けの機能を強化。グループウェアとしての利用のほか、いくつものワークグループのメンバーが個々につながれるビジネスSNSとしての利用拡大を目指す。
新たにに追加された機能は、公開プロフィール機能、マイクロブログ機能、Twitter連携機能の3つ。
公開プロフィール機能では、公開プロフィールページを作成することで、サイボウズLiveにログインしていない相手にもビジネスプロフィールを見てもらうことが可能になった。公開URLは「https://cybozulive.com/profile/(ユーザー指定の文字列)」となる。サイボウズでは、オンライン上の名刺としての用途を想定している。
近況の投稿ができるマイクロブログ機能では、ユーザーが140文字以内のテキストと画像を投稿し、近況を知人と共有することができる。投稿内容はユーザーのプロフィール欄に表示され、知人の最新の投稿内容はタイムライン形式で一覧表示される。
また、Twitter連携機能を追加。Twitterのビジネス利用が広がっていることを受け、TwitterのダイレクトメールでサイボウズLiveへの招待ができるようにしたほか、サイボウズLive上で、Twitterアカウント名を使って知人を検索できる機能も追加した。
ビジネスSNSの要件 | サイボウズLiveの特徴 |
15人のプロジェクト(グループ)に加入すれば、自動的にほかの14人とフレンドになる。フレンド登録をする必要はなく、履歴からフレンドが増える | マルチプロフィール。グループメンバーには詳しい連絡先を見せ、とくにつながりのない相手には氏名と所属だけを見せるなどのコントロールができる |