APCのインフラ統合管理ソフトが強化、仮想化やブレード環境に対応


 株式会社エーピーシー・ジャパン(APC)は28日、物理インフラの統合管理ソフト「InfraStruxure Management Software」をアップデートした。仮想化環境・ブレード環境対応など合計6個の機能を追加している。

 InfraStruxure Management Softwareは、データセンターやサーバールーム内のITインフラを統合管理するソフト。ネットワークで連携したAPC製品や他社製品を統合管理するアプライアンスサーバーをベースに、用途に合わせたコンポーネントを組み合わせて使用できる。

 提供されるコンポーネントは、「Central」「Operations」「Mobile」「Capacity」「Change」「Energy Efficiency」「Energy Cost」の6種類。

 今回はこのうち、実際のデータセンターレイアウトに合わせた画面でセンサーやデバイスのステータスを監視できる「Operations」、PUE(電力使用効率)を可視化する「Energy Efficiency」、物理インフラの設備使用や容量をもとに電力や冷却をシミュレーションできる「Capacity」をアップデートする。

 Operationsの最新版「v6.1」では、マイクロソフトの「Virtual Machine Manager 2008 R2(以下、VMM 2008 R2)」と連携。Web Service APIとの連携で、Operations v6.1で検知した物理インフラ電源異常に影響を受けるIT機器分析に加えて、VMM環境の仮想ノードを自動的に安全な電源環境に移動できる。これにより、物理的に離れているデータセンターであっても「電源供給問題が発生した際に、関連する仮想化のジョブを電源供給が安定した環境に自動的に移動する」ことが可能になるという。

 また、ブレードサーバーシステムをサポート。ブレードエンクロージャー(筐体)と内蔵されるブレードを個別にITラック内に再現し、電源環境やネットワーク情報を詳細に管理可能となった。

 Energy Efficiencyの最新版「v1.1」では、建物内の電源設備、チラー装置、照明、ポンプ、セキュリティ開閉装置などデータセンターにかかわる設備の電力系統をグラフィカルに階層表示できる。また、IT機器以外の電力エネルギーを消費する機器の排出量を計算し、各サブシステムが環境に与える影響度を把握する「カーボン・フットプリント機能」も搭載した。

 Capacityの最新版「v6.1」では、現状の環境分析だけでなく、想定される環境変化や物理インフラの変更、新規設計における影響分析を自由に行い保存できる「Data Center Lab機能」を搭載している。

【記事訂正】
 初出時、「VMM 2007と連携」と記載しておりましたが、APCジャパン側で「VMM 2008 R2と連携」にリリースを訂正したため、記事も訂正致しました。

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