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ビットアイルとエクイニクス、「クラウドを相互接続してエコシステムの中核となる」

買収完了後初の事業戦略説明会を開催

 ビットアイル・エクイニクス株式会社(以下、ビットアイル)は23日、米Equinixによるビットアイル買収完了後、初となる事業戦略説明会を都内において開催した。なお同社は、2015年9月に米Equinixによる公開買い付けを受け、同年12月10日付けでEquinixの完全子会社になっている。

 日本国内におけるEquinixの新体制は、日本法人であるエクイニクス・ジャパンの代表取締役、古田 敬氏がビットアイルの代表取締役を兼務し、買収前(株式会社ビットアイル:以下、旧ビットアイル)の代表取締役だった寺田 航平氏は、取締役社長として引き続きビットアイルの事業に携わることになった。

 旧ビットアイルの創業者であり、これまで独立性の高い事業を展開してきた寺田氏は、今回の買収について「両社の統合はユーザーにとっても株主にとってもメリットのある話。あとは自分のオーナーシップへのこだわりだけだと思った。これからは、日本からグローバルに進出していく企業をサポートする事業を推し進めていきたい」と現在の心境を語った。

ビットアイル 取締役社長の寺田航平氏

 ビットアイルが傘下に入ったことによって、Equinixグループ全体で日本国内に保有するデータセンターは、東京9カ所、大阪2カ所の合計11カ所となり、ラック数では1万2000ラックとなった。これらのデータセンターは相互に接続され、両社のサービスをシームレスに利用できるようになっている。さらに、エクイニクス・ジャパンは、2016年3月に東京で5カ所目(両社合計では10カ所目)のデータセンターをオープンする予定だ。

 古田氏は、マルチクラウド環境におけるデータセンターの役割を駅にたとえ、「東京駅や新宿駅はその場所に価値があるのではなく、多くの路線が相互に乗り入れることが価値になっている。データセンターも、さまざまなクラウドが相互に接続し、エコシステムのインターコネクションポイント(中核)となることで価値を生み出す」と述べた。

エクイニクス・ジャパン 代表取締役 兼 ビットアイル 代表取締役の古田敬氏

 実際、Equinixグループのデータセンターを利用してクラウドサービスを提供している事業者は多く、ユーザー企業は、グローバルでは450社以上のクラウドサービス事業者の提供するサービスを、安全で遅延の少ない環境で利用できるようになるという。寺田氏は「両社のデータセンターがつながったことで、日本国内でも約50社のクラウドサービスと接続できるようになった」と述べている。

 なお、ビットアイルとエクイニクス・ジャパンは、それぞれのデータセンターを接続するだけにとどまらず、これまでビットアイルが展開してきたようなITサービスでも連携をしていく予定だ。まずは、両社の既存顧客に、お互いのサービスを新たな価値として紹介するといった活動を展開していくとのこと。

(北原 静香)