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x86仮想化環境向けストレージ市場、2019年には1215億円規模に~IDC Japan調査

 IDC Japan株式会社は28日、x86仮想化環境向けディスクストレージシステム(外付型と内蔵型の合計)の国内市場予測を発表した。2014年の市場規模は前年比16.7%増の797億8700万円で、2019年の市場規模は1215億円100万円に達すると予測している。

 2014年のx86仮想化環境向けディスクストレージシステム市場規模の内訳は、外付型が550億6000万円(前年比18.2%増)、内蔵型が247億2700万円(同13.5%増)。ディスクストレージシステムの売上額全体に占めるx86仮想化環境向けの割合は、外付型では29.5%、内蔵型では41.8%を占めた。

 市場の2014年~2019年の年間平均成長率は8.8%、2019年の市場規模は1215億円100万円、内訳は外付型が883億5000万円、内蔵型が331億5100万円と予測。2019年にはディスクストレージシステム全体の売上のうち、x86仮想化環境向けが外付型では44.0%、内蔵型では54.2%まで構成比が高まると予測している。

 IDC Japanでは、サーバー仮想化のさらなる普及と拡大、VDI(Virtual Desktop Infrastructure)の導入率の上昇により、国内x86仮想化環境向けディスクストレージシステム市場は今後も高い成長が期待され、ストレージI/O性能向上のためフラッシュストレージ利用がより一般化していくと予測。また、仮想化環境向けでは、汎用ストレージだけではなく、仮想化環境専用アプライアンスやSoftware-Defined Storageなど、導入形態の選択肢が多様化することが予測されるとしている。

 IDC Japan ストレージシステムズ シニアマーケットアナリストの高松亜由智氏は、「今後はフラッシュによる性能向上に加え、容量最適化の実現、データ保護の強化、管理の容易化など、顧客の仮想化環境でのストレージ管理課題のソリューションとなり得る機能の提供が、仮想化環境向けストレージの選択において重視されるようになる」と分析している。

三柳 英樹