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NEC、インドネシアの「Id-SIRTII/CC」とセキュリティ領域で協力

 日本電気株式会社(NEC)は24日、インドネシア共和国情報通信省傘下で、インドネシアのサイバーセキュリティの中核を担う「Id-SIRTII/CC」と、サイバーセキュリティ領域での協力について覚書を取り交わしたと発表した。

 インドネシアでは、公共機関、企業ともサイバー攻撃からの情報資産を保護する対策についての需要が拡大しており、国家レベルのセキュリティオペレーションセンター(SOC)の構築も急務となっている。こうした背景を受け、NECではId-SIRTII/CCと共同で、政府機関の情報システムを常時監視するSOCのリファレンスモデル(ひな形)の仕様作成、SOC運用に必要な人材育成プランの作成に取り組む。

 NECは、2014年にサイバー攻撃対策の中核拠点となるサイバーセキュリティファクトリーを日本で本格稼働させており、24時間体制で顧客の情報システムのセキュリティ監視を行うSOCと、高度なスキルを持つセキュリティ人材育成、サイバー攻撃の分析などを行うサイバーインテリジェンスなどを提供している。

 また、2012年12月には国際刑事警察機構(インターポール)とパートナーシップ契約を締結し、2015年4月にシンガポールに開設されたThe INTERPOL Global Complex for Innovation (IGCI)内の「インターポール・デジタル犯罪捜査支援センター(The INTERPOL Digital Crime Centre)」に中核システムの納入を完了した。

 NECでは、今回の覚書締結について、NECのSOC構築、SOC運用人材育成や、インターポールとの連携および中核システム納入完了の実績が高く評価されたものと考えていると説明。両者は、インドネシアにおいて増大するサイバー攻撃への対抗策の共同開発の可能性について検討を進めるととともに、今後はId-SIRTIIと定期的な対面での情報共有の場を設け、協力関係を持続していくとしている。

三柳 英樹