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NTTネオメイト、提供サービスの統合ストレージ基盤としてNetApp FASシステムを採用

約8万5000ユーザーに提供されるOAサービスなどで利用

 ネットアップ株式会社は24日、株式会社エヌ・ティ・ティ ネオメイト(以下、NTTネオメイト)が、ストレージ製品「NetApp FASシステム」を採用したと発表した。同社のOAサービスなど複数のサービスを支える統合ストレージ基盤として、2015年4月より利用されている。

 NTTネオメイトでは、8万5000ユーザーに対してMicrosoft Exchange、Microsoft SharePointの利用環境を提供するOAサービスや、統合サーバー基盤、3万台以上の端末環境を提供する仮想デスクトップサービスなどのストレージとして、従来もネットアップのストレージを利用してきた。

 しかし、個別のサービスごとにストレージシステムを割り当てていたため、ストレージリソースの利用効率が低下したり、ストレージ搭載ラックの設置スペースが増大したり、といった課題があったという。中でもOAサービスでは、利用ユーザーの拡大に伴うストレージ負荷の増大も問題になっていたとのこと。

 そこで、大規模なメール環境の負荷に耐えられる拡張性とパフォーマンスを持つこと、ストレージを起因としたサービス停止への対応業務を解消できること、ストレージシステムのサイロ化に伴って低下していたストレージリソースの利用効率を向上させられること、などを要件として統合ストレージシステムの導入を検討。こうした要件に対応できる上、これまでに導入してきたネットアップ製ストレージの実績なども評価し、clustered Data ONTAPを搭載したNetApp FASシステムの採用を決定した。

 今回のストレージ統合の結果、従来は12ラックを使っていたストレージ用ラックの設置スペースが3ラックに削減され、電力や設置スペースなどのコストを大幅に削減できたという。また、複数セットのストレージで構成されるストレージクラスタへ移行したことにより、余裕のあるストレージ性能を実現し、常に高品質のサービスを提供可能になった。あわせて、ストレージ負荷増大によるサービス停止への対応業務も不要になり、管理者の負担も軽減されている。

 具体的な構成としては、メインストレージとしてActive-Active構成の「NetApp FAS8060A」を2セットと、Active-Active構成の「NetApp FAS3250」を1セット、計6ノードを導入。バックアップ用にActive-Active構成の「NetApp FAS6240」も利用している。

 さらに、高速キャッシュソリューション「Flash Pool」を採用し、リード/ライト性能を高速化。各種サービスに対するデータバックアップやリストアには、以前から利用していたSnapshot、SnapMirrorなどのデータ保護機能を活用している。

 なおストレージ環境の移行にあたっては、「OnCommand Workflow Automation(WFA)」を採用し、旧環境から新環境への移行プロセスを自動化。ユーザーへの影響を最小限に抑え、スムーズなデータ移行を実現したとのことだ。

石井 一志