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東京海上日動、約3万台のシンクライアントシステムを支える仮想化基盤を移行

 日本電気株式会社(以下、NEC)は26日、東京海上日動火災保険株式会社(以下、東京海上日動)が、約3万台の仮想PC型シンクライアントシステムを支える仮想化基盤ソフトウェアの移行を実施したと発表した。

 東京海上日動では2009年に、NECの仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」を導入していたが、今回、その仮想PCで利用していたWindows XPがサポート終了することに伴い、新OSへの移行を計画した。しかし、業務担当者が利用する約3万台の仮想PCを新OSへ移行するには、新たに必要となるCPU・メモリリソースの増加を補うための、サーバー増設コストが課題となっていたという。

 そこで同社は、柔軟な管理機能を持ち、複数の仮想化基盤ソフトウェアの統合管理・混在運用が可能な「VirtualPCCenter」の特性を生かし、既存の仮想化基盤ソフトウェアを動作させながら、新しい仮想化基盤ソフトウェア(Windows Server 2012 Hyper-V)へ、徐々に仮想PCのリソースを移行させた。

 また、この際、メモリ需要に対して柔軟なリソースの割り当て管理を行える「Dynamic Memory機能」を活用することで、物理メモリの増設容量を最低限に抑えて新OSへ移行できたとのこと。

 これらにより、OS移行に伴うシステム導入コストを大幅に抑えるとともに、約6カ月という短期間でスムーズな仮想化基盤の移行を実現したとしている。

石井 一志