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コミュニティ貢献やクラウド実装が学べる、OpenStack体験型プログラム

「OpenStack Days Tokyo 2015」特別企画として2月開催

 日本OpenStackユーザ会のOpenStack Days Tokyo 2015実行委員会は、2月3日・4日に開催するOpenStack専門カンファレンス「OpenStack Days Tokyo 2015」における特別企画として、OpenStack開発コミュニティ貢献を学ぶ「Upstream Training」「クラウドインテグレーション体験ラウンジ」を実施すると発表した。いずれもエンジニア向け体験型プログラム。

開発コミュニティへの参加方法などを学ぶ「Upstream Training」

 「Upstream Training」は、OpenStackのコミュニティ開発者となるための実践的なトレーニングで、開発母体であるOpenStack Foundationが実施しているグローバルなプログラム。OpenStackは、世界130カ国・1000人以上の技術者が参加する開発コミュニティにより新しい機能追加やバグ修正が行われる。開発コミュニティには誰でも参加できるが、バグ管理システムやコードの品質を保つためのレビューシステムが存在する。

 「Upstream Training」では、OpenStackプロジェクトの構造、開発コミュニティへの参加方法・プロセスなどを学べる。また、会期中の2日間のトレーニングに加えて、その1週間前からメンターとやり取りしつつバグ修正を行い、座学後1週間~1カ月をめどに、バグ修正を採用してもらうことをめざして、コミュニティへのコン取りビューションを実際に体験する。

 OpenStackの認知度が高まり、実用も始まる中、日本の開発者は相対的に少ないのが現状。今後、日本がOpenStackやクラウド分野で競争力を維持していくためには、コミュニティ開発者を増やすことが重要であり、「Upstream Training」はその課題解決への第一歩となるものとしている。

 実施日時は2月2日(月)14:00~18:00と2月3日(火)13:00~18:00。両日参加が必要。両日のほかに前1週間、後2週間のオンライン作業がある。対象は開発コミュニティへの参加を検討しているエンジニア。スキル要件として、「OpenStackを自力で動かせること」「Pythonが記述・読解できること」などを挙げている。定員は約20名。参加費は無料。

クラウドインテグレーション体験ラウンジ

 「クラウドインテグレーション体験ラウンジ」は、クラウドの“使い方”に焦点を当て、OpenStack上に“クラウドネイティブ”な仕組みをインテグレーションしていくための考え方と技術を体験し学習できる、開発者・インフラエンジニア向けのプログラム。“クラウドを使う”とはどういうことなのか、クラウドを有効活用するためのシステムはどうデザインするのかといった疑問を解消する。

 具体的には、代表的なデザインパターンをシナリオに沿って、実際にOpenStackを操作し、クラウドインテグレーションを体験する。各テーマのコーナーには説明員が配置され、参加者の質問に対応する。

 テーマ例としては、「クラウド/OpenStackの基本操作」「クラウド上でのデータ保護とシステム復旧の考え方」「自動化ツール(ansible)によるシステム自動展開、各種ツールと連携した自動テスト」「自動化ツール(serf/consul)によるシステムの自律化」「クラウドリソースとアプリケーションリソースの分離による効率化(Docker)」など。

 実施日時は2月3日(火)13:00~18:00か2月4日(水)13:00~18:00。所要時間は1テーマ約15分前後で合計約1時間。対象はクラウド上へのシステム展開を検討しているエンジニア。スキル要件として、「サーバー仮想化の概念とTCP/IPの基礎を理解していること」「Linuxの基礎操作が行えること」を挙げている。参加費は無料。

川島 弘之