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CAC、年金管理パッケージのビッグデータ基盤にMapRを採用

CTCがシステム構築、クラウド基盤も提供

 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)は22日、株式会社シーエーシー(以下、CAC)の年金管理パッケージ「Micmari」のクラウドを活用したビッグデータ基盤を、MapRのHadoopディストリビューション「MapR」で構築したと発表した。

 CACのMicmariは、企業、基金や受託機関などの企業年金の関係団体が、同一のプラットフォーム上で年金管理を行える年金基盤。制度変更などに伴って増大するシステム維持管理コストの削減や、制度変更への迅速な対応を可能にしているという。CACでは、このサービスを提供するにあたって、管理人数次第では数TBにも及ぶ大量データを安全かつ迅速に処理でき、急激な計算量の増加にも柔軟に対応できる基盤を求めていた。

 今回、このビッグデータ基盤に採用されたMapRは、オープンソースの分散処理ソフトウェアであるHadoopを独自に強化した商用製品で、パフォーマンス、高可用性や耐障害性が向上しているだけでなく、データ保護などの追加機能により、運用性も向上しているのが特徴。MapRの採用により、CACは、初期コストや運用コストが抑えられたことに加え、バッチ処理時間の短縮と、それに伴うシステム利用可能時間帯の拡張など、より高品質で柔軟なサービス提供を実現できたとのこと。

 またMicmariは、CTCの独自クラウドサービス「ElasticCUVIC」上で稼働しているが、CTCとCACは共同で、ビッグデータに特化したCTCの検証施設「Big Data Processing Lab」を使用し、MicmariとElasticCUVICにMapRを組み合わせた事前検証も実施しているとのこと。

石井 一志