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旭川藤女子高、全生徒にiPad mini無償配布へ、返却も不要
能動的な学習に「導入正解だった」
(2014/9/24 12:37)
学校法人藤学園 旭川藤女子高等学校(以下、旭川藤女子高)は24日、学生にiPad miniを無償配布した。
新しい学力向上プログラム「藤の学び改革」の一環として、8月26日より、1・2年生徒全員にタブレット端末としてiPad miniを無償配布。来年度は全新入生にも無償配布し、全学年で学力向上のために活用する。
同校では、「アクティブ・ラーニング」「ディベロップメンタル・エデュケーション・タイム」「PDSノートブック」といった新しい学び方を積極的に採り入れている。
「アクティブ・ラーニング」は、インプット(新単元解説の30分間)・アクティブ(演習・課題解決演習を行う20分間)・リインフォースメント(旧単元復習の20分間)の3フェーズ・70分で行う能動的な学習方法。
「ディベロップメンタル・エデュケーション・タイム」は毎日昼休み前、生徒が能動的に1人1人が違うメニューを勉強する、学び直しと発展学習の時間。
「PDSノートブック」は各生徒の未来設計図で、自分が何をするのかを描き(Plan)、行動し(Do)、その結果や原因を振り返る(See)ことで向上スパイラル(PDSサイクル)を生み出すもので、自分をコントロールする「自律」を育むもの。
いずれも生徒自らが「能動的に」取り組むのが特徴となっており、その際の強力なツールとしてタブレット端末を活用している。
タブレット端末は利用の敷居が低く、生徒にも好評とのことで、「英語の授業でインターネット検索し、短時間でプレゼンが作れた」「数学の授業で理解できなかったところは、後でもう一度先生の説明動画を見ながら復習できる」「古典の授業で調べ学習をし、みんなで共有できて楽しかった」といった声が寄せられているという。
また、好きなデザインのケースを購入したり、タブレット端末をデコレーションしたりと「自分だけのタブレット端末」を楽しんで使っているという。
学校側も「生徒がタブレット端末を学習や行事に活用する姿を見て、導入は正解だったと考えている。特に自己を表現するのが好きな生徒や、他者とのコミュニケーションに積極的な生徒が多い女子高には、タブレット端末の全面導入がプラスの効果をもたらすと分析している」とコメント。
今後の展望として、2015年度4月には新入生全員に追加配布し、タブレット1人1台の環境が実現する。全生徒が新たな学びの道具として主体的に活用することを学校全体で推進する予定。配布は無償で、卒業時の返却義務はなく、自分のものとして愛着を持って活用してもらえるよう期待するとしている。