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レノボ、ニアラインSATA搭載の法人向けNAS製品「LenovoEMC px4-400シリーズ」

~XP移行需要を見込んだ製品ラインナップ拡充

 レノボ・ジャパン株式会社は1月15日、タワー型の「LenovoEMC px4-400dネットワークストレージ」とラックマウント型の「LenovoEMC px4-400rネットワークストレージアレイ」を法人向けNAS製品ラインナップに追加すると発表した。

 px4-400シリーズの価格はタワー型の「px4-400d」が8万8000円(ディスクレス)~41万2000円(16TB、4TB×4)、ラックマウント型の「px4-400r」が19万8000円(ディスレス)~52万2000円(4TB×4)。保証期間は3年間で、ディスク内蔵モデルはHDDも3年間保証となる。

 いずれもホットスワップに対応し、高信頼性とシークタイムの高速なニアラインSATAディスクドライブを標準搭載(ディスクレスのモデルを除く)。ニアラインSATAドライブは、MTBF(平均故障間隔)が通常のSATAドライブの2倍近くとなる約120万時間、シークタイムは4.17ミリ秒で通常のSATAドライブの約半分だという。

タワー型の「px4-400d」
ラックマウント型の「px4-400r」

 CPUはインテルAtom D2701プロセッサーを採用し、メモリは2GB(1600MHz DDR3)を搭載。ストレージは3.5型SATAを最大4台搭載できる。RAIDは0、1、10、5に対応し、ホットスペア設定が可能。初期設定はRAID 5となっている。iSCSI最大接続数は256。

 OSにはNAS専用の「LenovoEMC LifeLine」を採用。OSは本体フラッシュメモリに保存されているため、HDDを誤消去してしまった場合にもRAIDの再構築が行える。「LenovoEMC LifeLine」はブラウザベースで管理でき、アイコン表示のUIを採用。だれでも簡単にバックアップのスケジュール管理などの設定が行えるという。Active Directory連携に対応し、LenovoEMC Personal Cloud、mozy、Amazon S3のクラウド連携もサポートする。

 NASとiSCSIとしての同時利用が可能で、同一ボリュームを両方の用途にアサイン可能なのも特徴で、容量を効率的に活用できる。

 セキュリティソフトはMcAfee VirusScan Enterpriseを搭載しており、ライセンス更新や別途料金は不要で、製品利用中は無期限で利用できる。

 また、独自のクラウドサービス「LenovoEMC Personal Cloud」が追加費用なしで利用できる。「LenovoEMC Personal Cloud」は、オンラインストレージサービスではなく、リモートから自社や自宅のNASデータにアクセスしたり、取引先企業や友人とセキュアにデータ共有が行えるサービス。遠隔地のNASに手元のNASデータのバックアップ・コピーを行うこともでき、DR用途にも利用できる。

 iOS用・Android OS用が無償提供されている「LenovoEMC Linkモバイルアプリケーション」を利用することで、iOSおよびAndroid OS搭載端末からもリモートアクセスできる。写真のアップロード・ダウンロード・閲覧、音楽や動画のストリーミングが可能なほか、WordやPowerPointのファイルを開くこともできる。

レノボのストレージ製品ラインナップ。px4-400シリーズは、px4-300シリーズの機能強化版に位置づけられる
LenovoEMC LifeLineのWeb管理画面と機能
「LenovoEMC Linkモバイルアプリケーション」利用の画面(iPhone版アプリ)

工藤 ひろえ