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NEC、業務システムでのスマートデバイス活用に適した新UIを開発

 NECは、スマートデバイスを業務システムで活用する際に、必要な情報の迅速な参照や入力効率の向上、入力ミスの削減などを実現する新しいユーザーインターフェイス(UI)部品を開発した。

 スマートデバイスの業務利用が進んでいるが、既存のPCをベースとしたタグ切り替えやスクロールの多いUIをそのまま利用するケースが多く、必要な情報を素早く探せない、入力が非効率といった課題があったと指摘。

 今回の新UI部品を、設備点検や店舗指導、在庫確認などの情報参照・入力項目が多い業務システムに搭載することで、スマートデバイスでも必要な情報を迅速・簡単に参照でき、文字や数字の入力効率化や入力ミスの削減が可能になるとする。

 新しく開発したのは、業務で扱う各情報をカード形式で表示する「カード形式UI」。同じ種類の情報の組みをカードの山に見立ててまとめる(積む)/展開する(広げる)ことで、情報構造を直感的に理解できる「カードデック」を実現した。カード上で入力を完了すると次のカードを表示する「スライドカード」も用意。入力を後回しにしたい項目を最後尾に移し、入力が完了していない場合に警告を出し次のカードを表示しないといったことも可能となる。また、1枚のカードを「めくる」動作を行うことで、より詳細な情報を閲覧できる「ターンオーバーカード」も実現した。

カードデック画面
スライドカード画面
スライドカード画面(進ちょく確認)

 「カード形式UI」以外にも、アナログメーター画像を画面に表示し、実際に計測するメーターの針の位置に合わせて画面上の針を移動させることで数値入力が可能な「メーター数値入力支援」、2本の指で画面をタップし擬似的なマウスオーバーの操作を行うことで、一時的に説明文書や過去ログを表示する「マルチタップオーバー」、長押しやフリックなど画面上で実行可能なタッチ操作や、同じ処理が可能なほかのタッチ操作を、アニメーションでガイドする「タッチ操作ガイド」を開発した。

メーター数値入力支援画面

 NECは、これら新UI部品をスマートデバイスを活用したさまざまな企業向けソリューションに搭載していく。部品を単体で提供する予定は「現時点ではなく」(同社)、あくまでスマートデバイスを取り入れた同社SIの付加価値として提供するとのこと。

川島 弘之