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富士通、最長10年の長期保守に対応するロングライフサーバー

ESPRIMO N5280FA

 富士通株式会社は18日、最長10年の保守を受けられるロングライフサーバー「ESPRIMO N5280FA」2モデルを、同日より提供開始する。富士通では今後、ロングライフサーバーとロングライフPCを合わせ、「ESPRIMOロングライフシリーズ」として販売していくという。

 一般的なPCでは、提供期間が半年、保守期間が5年間だが、富士通では3年間の提供と最長10年の保守が可能なロングライフPCを、製造業や社会・公共分野などに向けて販売してきた。

 今回、その実績を生かして提供するのがロングライフサーバーの「ESPRIMO N5280FA」で、これによって、ロングライフ製品を利用したクライアント/サーバーシステムの構築に対応。モデル変更やOS変更のたびに発生していたユーザー企業側でのハードウェア、アプリケーションのシステム評価作業や、規格検証作業などの削減が可能になったほか、最長10年間の長期保守も可能なため、長時間稼働が必要とされる計測装置や各種検査装置といった産業機器への組み込み用途、河川・ダム監視、ITS(交通管制)などで利用できるという。

 コンポーネントとしては、インテルや日本マイクロソフトが長期間提供するEmbedded CPU(Core i3)やEmbedded OSのWindows Server 2008 for Embedded System Standardを採用。またディスクについても、24時間連続稼働仕様の長寿命2.5型160GB HDDの採用、冷却効率の向上による動作環境の改善によって、通常のHDDと比べて2.2倍の長寿命化を実現した。もちろんデータ保護についても考慮されており、ハードウェアによるRAID 1(ミラーリング)を利用できる。

 さらに電源についても、長寿命型の専用電源を採用。この電源は、医療機器電波規格の瞬断規格や産業用システムで要求される電圧・周波数変動、電源ノイズなどに対応し、システム全体の信頼性を向上させている。

 価格は、標準保守(5年間)モデルが74万8000円(税別)、長期保守(10年間)モデルが98万円(税別)。

(石井 一志)