ジャストシステム、Excelマクロの代替機能を備えた「JUST Office」新版
業務システムとの連携が可能に
株式会社ジャストシステムは23日、法人向けオフィス総合ソフト「JUST Office」の新版を発表した。30日より提供する。新版ではMicrosoft Officeとの互換性をさらに高め、リボンインターフェイスも選択可能にするなどの強化を図っている。JUST Office既存ユーザーには無償提供し、新規購入の場合は1万8000円(税別)/ライセンスからとなる。
JUST Officeは、Microsoft Office文書との互換性を重視した法人向けオフィス総合ソフト。ワープロソフト「JUST Note」、表計算ソフト「JUST Calc」、プレゼンテーションソフト「JUST Slide」などで構成される。
Microsoft OfficeからOSSのオフィスソフトへ移行する例が増えているが、問題となるのがファイルの再現性。Microsoft Officeで作成したファイルをほかのオフィスソフトで開くと、レイアウトが崩れてしまうというのは、よく聞く話だ。JUST Officeでは、Microsoft Officeとの互換性を重視することで、Microsoft Officeからの移行ニーズに応え、2011年6月の発売以来、中央省庁、都道府県庁、市区町村、民間企業などで支持を得ているという。
Microsoft Officeからの移行を想定 | Microsoft Office 2003感覚で継続利用できるので教育・サポートコストを抑えられる |
新版では、JUST Note/Calcにおいて、Microsoft Office文書を読み込んだ場合のレイアウトの再現性をさらに向上した。また、ワードアートやオートシェイプへの対応を強化し、これら図形の高い再現性や、JUST Note/Calcでそれらの機能を使って作成した文書のMicrosoft Officeでの再編集を可能にした。
ワードアートやオートシェイプへの対応を強化 | 元データとなるWordに対して、Libre OfficeとKingsoft Officeではオートシェイプなどの位置が大きくずれているのに対して、JUST Officeでは高い再現性を保っている |
また、JUST Note/Calc/Slideにおいて、Microsoft Office 2007から採用されたリボンインターフェイスを利用できるようにした。「従来、不慣れなリボンインターフェイスを嫌う官公庁でのニーズに応えるため、Microsoft Office 2003風のツールバーインターフェイスをベースとしたデザインを採用してきたJUST Officeだが、最近になってリボンインターフェイスも普及してきたことを受けて、双方のインターフェイスを切り替えて、好きな方を利用できるようにした」(ジャストシステム)。
さらにJUST Calcにおいて、業務システムを連携できるAPIを提供するのが、今回の目玉機能。これにより、これまでMicrosoft Excelのマクロ機能と連携させて業務利用していた既存システムを、JUST Calcとの連携に切り替えて使い続けられるという。
Microsoft Excelのマクロ機能と連携させて業務利用していた既存システムを、JUST Calcとの連携に切り替えて使い続けられる |
価格は、JUST Note/Calc/Slideのほか、日本語入力システム「ATOK Pro for Windows」、ライセンス管理ツール「JUST AppDesk」、企業向けアップデート管理ツール「JUSTオンラインアップデート for J-License」を含む「JUST Office [Corporate]」が1万8000円(税別)/ライセンス。「JUST Office [Corporate]」に加えて、PDFソフト「JUST PDF 2 [作成・編集]」、エコ印刷ツール「JUST InkCutter」、「一太郎Pro」、「花子2012」、「Shuriken 2012 CE」を含んだ「JUST Office [Standard]」が2万1000円(同)/ライセンス。