スキャナで読み取るだけで名刺をデータ化する「KYBER SmartCardBox」


 株式会社オーリッドは、人力でデータ化を行う名刺管理サービスの利用料金と名刺スキャナをセットにした、クラウド型・名刺リーダー「KYBER SmartCardBox(カイバー スマートカードボックス)」を7月1日に発売する。

Wi-Fi内蔵の「KYBER SmartCardBox」の名刺スキャナ

 「KYBER SmartCardBox」では、Wi-Fi対応の名刺スキャナで名刺を読み取るだけで、自動的に名刺がデータ化される。テキストデータ化された名刺データは、iPhoneやAndroidスマートフォンで閲覧可能。6月にはウェブ版も用意する予定で、パソコンやタブレットでもウェブブラウザーを介してデータ閲覧が可能になる見込みだ。

 パッケージ料金は名刺のデータ化利用権が1年間付く「KYBER SmartCardBox Wi-Fiモデル(1年)」が2万4900円、2年間付く「KYBER SmartCardBox Wi-Fiモデル(2年)」は3万9900円。期間中、名刺は読み取り放題で枚数制限はない。

 1年版、2年版とも、データ化の期間が終了した後の利用については、1年単位の期間更新が必要。料金は1年間9800円となる。

 オーリッドはまた「KYBER SmartCardBox」の販売に関して、ソースネクスト株式会社と提携。発売は7月1日だが、ソースネクストの直販サイト登録会員限定で、5月28日夕方から先行予約販売を開始した。ソースネクストのサイトで予約を申し込むと、通常2万4900円の1年版が2万800円、通常3万9900円の2年版が2万9800円の特別価格になる。


文字変換精度は業界初の100%、スキャナで読み取るだけでデータ化

 KYBERのデータ化システムは、OCR認識したテキストデータと元画像のデータを、たとえば郵便番号だけ、名字だけといった部品に自動で細かく分け、OCR認識が正しいかを複数の人間が目視で正誤判定する“人力データ化”システムを採用している。

 人間が正誤判定し、OCRが読み取れない場合は人間が手入力する。いずれの場合も必ずダブルチェックを行うため、ほぼ誤変換がない仕組みとなっている。

 今回発売する「KYBER SmartCardBox」は名刺サイズの光学スキャナを搭載しており、Wi-Fiに対応。使い方は、電源を入れ、名刺をスキャナへ差し込むだけ。Wi-Fiからスキャンデータが直接KYBERのシステムに送信され、自動的にテキスト変換されてデータベースへ格納される。

 KYBERの変換システムでは誤変換はほとんどないが、万が一の誤変換があった場合のために「やり直し機能」も装備。誤変換の個所をボタン1つで指定するだけで、簡単に修正依頼が可能となっており、「やり直し機能」により100%の変換精度を実現したという。

左が元の名刺、中央が従来の名刺用OCRでデータ化したもの。右がKYBERの人力データ化を行ったもので、100%の精度を誇る


名刺を送付し、スキャン作業も委託できるオプションサービスも用意

 スキャナはモノクログレースケール400dpiで片面読み取り。読み取り速度は、オーリッドによる実測データで約12枚/分程度だという。また、両面印刷の名刺の両面をデータ化したい場合は、片面ずつ読み取ることになる。その場合、現状では両面のデータを1つのデータとしては管理できず、表と裏、それぞれのデータが1レコードとして扱われる。

 データベースに格納したデータは、iPhoneおよびAndroid OS搭載スマートフォンでアプリ「O-RID KYBER」を無償ダウンロードすることで閲覧・管理できる。iOS対応アプリは、Apple iPhone 3GS/4/4S(iOS4.3以上)に対応。iPhone 3Gには対応していない。Android OSは、2.2以上に対応するが、動作確認機種については製品情報ページで随時情報を更新する。

 オプションとして、1枚ずつスキャンする手間が惜しいユーザー向けに、名刺を専用パッケージで郵送することで、送付した名刺の入力をオーリッドがまとめて請け負い、データ化する有料サービスも準備する。郵送によるデータ化は、200枚で4980円と1000枚で1万9800円の2つのプランを用意する。

「ふくしまから はじめよう。」ロゴ付製品

 オーリッドは中国と大分に常駐スタッフの拠点を持つが、今回の「KYBER SmartCardBox」は「ふくしまから はじめよう。」ロゴ付製品として、デジタルデータ化処理の一部を福島県内事業者等へ提供している。


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