富士通、VMwareとの連携が可能なスケールアウトストレージ「ETERNUS VX700」


上位モデルの「ETERNUS VX740」

 富士通株式会社は9日、ストレージシステム「ETERNUS」のラインアップに、仮想化環境での利用に適したストレージ「ETERNUS VX700 series」を追加し、販売を開始すると発表した。8月中旬よりまず日本国内で出荷を開始し、その後ワールドワイドで順次提供する。

 「ETERNUS VX700 series」は、仮想化環境との高い親和性を備えるスケールアウト型のストレージ製品。ヴイエムウェアの統合管理ツール「VMware vCenter Server」との連携機能を実装しており、クライアント画面から仮想化されたストレージの柔軟な割り当て・拡張・バックアップ・リストアなどの運用管理を可能にしているという。

 また、ストレージの専門的な知識がなくとも容易に操作を行える直感的なGUIを提供。ストレージボリュームの設定、運用・管理、ノード追加をGUI上で実施できるため、ストレージシステムの運用管理工数を大幅に削減するとした。

 加えて、あらかじめ性能とストレージ容量が確保され、必要な機能がオールインワンで実装されている点も特徴。利用する容量に合わせてノード数を選択するだけでよいため、システム設計工数を大幅に削減できる。さらに、初期設定作業をあらかじめ工場で済ませた状態で納入されるほか、データを各ストレージユニットに自動分散し、最適な領域に保存する仕組みを採用することで、複雑な性能設計を不要にした。

 このほか、スケールアウトストレージとして高い拡張性を備えており、最大16ノードまで、性能とストレージ容量をリニア拡張可能。主要コンポーネントの冗長化とクラスタ構成の採用により、業務を停止させることなくシステムの保守およびノード追加を行える。また、ボリュームのミラーリング機能を標準搭載し、片方のストレージユニットに対してアクセスが不能になった場合でも、業務継続を担保できるようにした。

 ラインアップには、ディスク本数やサポートインターフェイスによって「ETERNUS VX710」「ETERNUS VX740」の2モデルを用意する。前者は1Gbps iSCSIインターフェイスをサポートし、24台のディスクを搭載。後者は10Gbps iSCSIインターフェイスをサポートし、48台のディスクを搭載する。価格はそれぞれ、984万2000円(税別)から、2205万2000円(税別)から。

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(石井 一志)
2012/5/9 11:55