シトリックス、Windowsアプリのモバイル対応を促進するプログラム~開発コンテストも実施


 シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社(シトリックス)は25日、「Windowsアプリケーション簡単モバイル化プログラム」を発表した。Windowsアプリケーションのモバイル対応を促進し、パートナーや開発コミュニティとの連携に基づいたエコシステムの形成が目的。また同時に、スマートデバイス向けの優れたアプリケーションの誕生を促進するため、「シトリックス モバイルアプリケーション開発コンテスト」も実施する。

 一般的に、スマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスでは、タッチ操作が前提となっているが、既存のWindowsアプリケーションはマウスやキーボードの操作が前提となっているため、タッチ操作を主とするモバイルデバイスでは利用しにくいといった問題がある。

 またモバイル対応アプリケーションを開発する場合には、OSのバージョンや画面の解像度など、対応しなければならない仕様が膨大になっていることから、開発コストの肥大化、製品ライフサイクルの短期化などの問題も抱えている。さらには、モバイルデバイス内にアプリケーションやデータを保存することが、脆弱性や情報漏えいといったセキュリティリスクを招いてしまう点も課題になっているという。

 シトリックスではこうした課題を解決するために、仮想デスクトップソリューションCitrix XenDesktop 5.6に包含される「Citrix XenApp 6.5」、および「Citrix XenApp 6.5 Mobility Pack」によって、Windowsデスクトップを“タッチフレンドリー”なユーザーインターフェイスを持ったデスクトップへ変換できるようにしている。


Citrix XenApp 6.5 Mobility Pack導入後【左】は、従来【右】と比べてモバイルデバイスに最適化された画面で利用できるという

 また、XenDesktop 5.6と同時に無償提供が開始された開発キット「Citrix Mobile Application SDK for Windows」では、最新のモバイルデバイスに対応する50以上のAPIを提供。これにより、GPSやカメラ、通信機能などモバイルデバイス固有の機能と連携したWindowsアプリケーションの開発が可能になるとのこと。

 そしてシトリックスでは、これらの製品を活用したモバイル対応のアプリケーション開発を促進するために、多くのパートナーとの協議を開始。また、開発者支援のためのコミュニティを作り、アプリケーション開発に関するドキュメント、サンプルコード、フォーラム、解説ビデオなどのツールやサポート情報を提供する。さらに、パートナーによる
支援サービスも紹介しながら、エコシステムを形成していくとした。

 今回、同時に発表された「シトリックス モバイルアプリケーション開発コンテスト」では、モバイルデバイス向けの“タッチフレンドリー”なアプリケーションの誕生を期待するとのことで、開発作業で必要なソフトウェアは、すべて無償でダウンロードできる。応募期間は6月末で、7月17日、18日に開催されるイベント「Citrix iFourm 2012 Japan」で優秀作品を発表する予定だ。

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