インテル、最大80%の性能向上を実現した最新サーバー向けCPU「Xeon E5」
インテル株式会社は7日、最新の2ソケット/1ソケット向けサーバー向けCPUである「Xeon E5ファミリ」を発表した。前世代となる「Xeon 5600番台」と比べて、最大80%の性能向上を実現しているという。
Xeon E5ファミリのウエハ | Xeon E5ファミリの特徴 |
技術本部長 土岐英秋氏 |
最大80%の性能向上を実現 |
Xeon E5ファミリは、SandyBridge(開発コード名)ベースの2ソケット向けCPU。「Xeon 5600番台と比べてコア数が追加されているほか、ラストレベルキャッシュの増加、AVX命令、ターボブースト 2.0などの新機能により、性能を最大80%増加している」(技術本部長 土岐英秋氏)のが特徴という。
また、インテル インテグレーテッドI/OとPCI Express(PCIe) 3.0の対応により、CPUへのデータ転送能力が最大3倍になり、大量データ処理が必要なアプリケーション分野でも、過去最大の処理能力を実現しているとのこと。
土岐氏は、「I/OハブをシリコンレベルでCPUに統合し、レイテンシを最大30%削減。PCIe 3.0ではPCIe 2.0と比べてオーバーヘッドが20%削減されたほか、ポートあたりの帯域幅も2倍に拡張されている。さらに、従来はメインメモリを経由してトランザクションを書き出していたが、インテル ダイレクトI/Oによって直接ネットワークアダプタへ書き出せるようになった」と、今回の強化点を説明。その結果、Xeon E5を搭載した2ソケットサーバーのベンチマークで、15の新記録を樹立したという。
省電力という観点からも、同じ消費電力で約50%のパフォーマンス向上を実現。また新機能のインテル ノードマネージャ 2.0、ならびにインテル データセンター・マネージャーにより、プラットフォームレベルでの電源制御機能を拡大しており、ノード単位、グループ単位などでサーバーの消費電力を強制的にキャッピングすることができる。
セキュリティ機能としては、インテル AES-NIとインテル トラステッド・エグゼキューション・テクノロジー(TXT)を搭載した。
インテル インテグレーテッドI/O | 同じ消費電力で約50%のパフォーマンス向上を実現 |
1000個受注時の価格は、一例として、8コア/2.90MHz/TDP135WのXeon E5-2690で16万2960円、8コア/2.40MHz/TDP115WのXeon E5-2665で11万4080円、4コア/3.30MHz/TDP130WのXeon E5-2643で7万110円、6コア/2.0GHz/TDP95WのXeon E5-2630では4万8490円など。