すべての名刺をスマホで持ち歩く、無料クラウド名刺管理サービス「Eight」
三三株式会社は28日、スマートフォンのカメラで撮影した名刺をデータ化し、スマートフォンやタブレット端末、PCから名刺情報にアクセスできるサービス「Eight(エイト)」を開始した。利用は無料。
サービス全体のイメージ |
■スマホで撮影した名刺情報をオペレーターが無料で手入力
サービスのコンセプトは「すべての名刺を持ち歩こう」。利用するには、スマートフォン向けアプリで自分の名刺を撮影し、プロフィール名刺として設定。その後、管理したい名刺をiPhoneで撮影してEightに取り込んでいく。名刺は片面撮影か両面撮影を選べる。
撮影した名刺データは、Eightのサーバーに送信される。名刺データはOCR処理に加え、Eightのオペレーターが会社名、氏名、フリガナ、電話番号、メールアドレスを無料で入力する。当初はiOS 4.0以降に対応したiPhone/iPad向けアプリのみを提供する。
名刺のデータ化は最終的にオペレーターが手作業で入力するため、「100%に近い精度」(三三)。データ化の精度はベストエフォートだが、メールアドレスは「2度入力することで誤入力を防いでいる」という。データはユーザー側でも修正できる。
データ化した名刺情報については、iPhoneやiPad、PCといったマルチデバイスからアクセスできる。Eightの操作画面からワンタッチで電話をかけたり、メールを入力することが可能だ。
iPhoneアプリのメイン画面 | iPhoneアプリの名刺一覧(リストビュー) | iPhoneアプリの名刺一覧(名刺ビュー) |
iPhoneアプリの名刺詳細画面 | iPhoneアプリの名刺選択画面 |
■Facebookともつながる名刺帳、名刺の「リンク」で常に最新情報
Eight上で自分と相手がお互いに名刺を取り込むと、自動で名刺が「リンク」し、自分の名刺帳に相手のプロフィール名刺が表示される。これにより、相手がプロフィール名刺を更新すると、最新の住所や役職などが反映されるようになる。
また、Facebook、mixi、Gmailのアカウントでログインすると、Eight上のプロフィール名刺に各SNSの顔写真を表示したり、SNSのアカウントへのリンクを設定できる。各SNSでつながっているユーザーがEightを利用すると、名刺が自動でリンクされる仕組みもある。
機能面ではさらに、登録した名刺に対して任意のタグを付けられる。「展示会2012」「新年会」など名刺交換が発生したイベント名、「取引先」「友人」など名刺の属性などでタグを付ければ、名刺が検索しやすくなるという。
ウェブ版のFacebook連携 | ウェブ版のメイン画面 |
ウェブ版の背景選択画面 | ウェブ版の名刺詳細画面 |
運営会社の三三は2007年の創業以来、法人向け名刺管理ソリューション「リンクナレッジ」を手がけており、これまでに約600社が導入している。Eightは、リンクナレッジで蓄積したセキュリティのノウハウを活かしてサービスを設計。プライバシーマークも取得しているため、セキュリティについては安心だとしている。
2012年に100万人の会員獲得を目標に掲げており、今後はAndroid向けアプリをリリースすするとともに、有料プレミアムサービスも提供していく。有料サービスはメールの一括配信やスキャナーでの名刺取り込みなどを検討しているが、価格は未定という。