OKI、20人同時に1歳単位で年齢・性別を判別できる客層分析システム


 OKIは、高精度な客層分析システム「RESCAT-CA(レスキャットシーエー)」を開発し、28日に発売した。M2M(Machine to Machine)サービスにより、人手を介さず同時に最大20人の年齢・性別を判別できるという。

 従来、商業施設における客層分析は人手に頼った方法が一般的で、年齢や性別の判別にばらつきがあったり、集計に時間がかかったりするのが課題だった。RESCAT-CAでは、10年以上開発を続けてきた顔認識エンジン「FSE(Face Sensing Engine)」をベースに、監視カメラなど高所に取り付けられたカメラ映像から、同時に最大20人の年齢・性別判別を実現した。

 通行人をリアルタイムに判別できるほか、独自のアルゴリズムで1歳単位で年齢を計測できるのが特徴。また、一度検出された人物を追跡できるため、カメラの前を横切っただけの人物は計測しないなど、高精度な人数計測が可能となる。また、複数の場所にRESCAT-CAを設置すれば、大量の計測データ(ビッグデータ)の収集が可能となり、解析技術を利用して集計した情報を活用することで、商業施設などにおける効果的なマーケティングにも活用できるという。

 カメラとネットワークに接続されたセンサーユニット「RESCAT box」(幅280×奥行き210×高さ40mm)で構成され、計測された情報をネットワークを通じてサーバーへ送るM2Mサービスにおいて、センサーシステムとして活用できる。人手を介さないので低コストで長時間の調査が可能なほか、遠隔からRESCAT boxの処理速度などの稼働状況を確認でき、保守のために設置場所に出向く必要がないため、運用負荷も軽減できるという。

 価格は個別見積り。2014年度までに500式の販売を目指す。

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(川島 弘之)
2012/2/28 12:53