NVCが扱う大容量ストレージ構築ソフト「Scality RING」がニフティに採用


 株式会社ネットワークバリューコンポネンツ(以下、NVC)は21日、国内総代理店を務めている米SCALITYの大容量ストレージ構築ソフト「Scality RING」を、ニフティ株式会社に導入したと発表した。ニフティでは、法人・個人向けメールサービスのデータ保存用ストレージの構築に同製品を利用している。

 今回採用されたScality RINGは、PB(ペタバイト)クラスの大容量ストレージを構築するためのソフト。分散ハッシュテーブル(DHT)技術を活用して、データを冗長化した分散ストレージ環境を構築することができる。またハードウェアにはさまざまな汎用サーバーを利用できるほか、従来のストレージシステムのようにマスタデータサーバーを持たず、システムにボトルネックが生じにくい点も優れているとのこと。

 ニフティでは、こうした特徴を持つScality RINGを、メールデータの保存用ストレージの構築に利用。従来型のストレージでは、扱うメールデータが増加するにつれて、設備増強に多大なコストが発生することが想定されたが、ストレージ容量の追加をサービスの継続性を保ったまま行えるScality RINGの特性を生かし、データ量の増加に応じた必要最小限の投資額でストレージの構築を実施できたという。

 またScality RINGで利用できる汎用サーバーはハードウェア・OSの選択肢が多く、既設のハードウェアと最新の価格性能比の高いハードウェアが併用可能なため、システムの拡張に社内資産を有効活用できる点も評価された。さらには、サーバーの故障が発生した場合にも復旧処理を容易に行えるので、管理者の手間の削減、サービスの安定やデータ保全の面などで大きな効果を期待しているとのこと。

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(石井 一志)
2012/2/21 13:59