「Chance地銀共同化システム」がもみじ銀行で稼働、日本IBMなどが運営


 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は4日、銀行と共同で運営する「Chance地銀共同化システム」が、株式会社もみじ銀行でも稼働開始したと発表した。同システムを採用した銀行は、これで7行目になるという。

 「Chance地銀共同化システム」は、山口フィナンシャルグループ、常陽銀行、百十四銀行、南都銀行、三菱東京UFJ銀行の各銀行と日本IBMが共同で運用する銀行向けの共同システム。三菱東京UFJ銀行の現行システムを基に、参加金融機関の共通ニーズと個別ニーズを反映させて構築した。

 また各銀行は、日本IBMに開発・保守・運用を委託する形を採用。日本IBMのセンターにシステムを集約するほか、開発・運用要員を同社の子会社である地銀ITソリューションに集約することなどによって、システム経費の節減を図っている。

 今回はこのシステムが、山口フィナンシャルグループの傘下であるもみじ銀行で稼働し、参加した7行の移行を完了した。今後各銀行ではこれを活用し、三菱東京UFJ銀行の先進的システムの適用や、共同化範囲の拡大による経済効果の向上を図り、共同化事業のさらなる発展に注力するとしている。

 なおその一環として、クラウド環境を利用する参加行共同利用型の「Chanceクラウド」の運用が開始されており、現在はこの環境で稼働する「電子記録債権システム」が開発中とのことだ。

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(石井 一志)
2012/1/6 14:37