富士ゼロックス、複合機とつながるクラウド型文書共有サービス


 富士ゼロックス株式会社は、企業向けのクラウド型文書共有サービス「Working Folder」を12月12日より提供開始する。PCやスマートフォンのほか、同社の複合機ともつながるのが特徴。複合機の操作画面でWorking Folder上にある文書を選んで印刷したり、複合機でスキャンした文書をそのままWorking Folderに保存したりできる。サーバー上では文書を暗号化して保管し、「共有ドロワー」によって社外の登録ユーザーとも文書を共有できる。ユーザー登録数は1~100人で、容量は1キャビネットあたり10~100GB、1ファイルあたり最大100MB。

 複合機としては、同日に発表された「ApeosPort-IV」「DocuCentre-IV」シリーズ新機種に対応する。また、1世代前の機種でも、外部アクセスキットを追加することで対応する。

 PCからはWebブラウザや、同時に発表された文書管理アプリケーション「DocuWorks 7.3日本語版」を使い、ファイルのアップロードやダウンロード、操作ができる。文書をWorking Folderに保存したときにメールで通知する機能もあり、メール中のURLからWebブラウザで文書にアクセスできる。

 スマートフォンでもWebブラウザからアクセスできるほか、文書のアップロードやダウンロードの機能を持つ「DocuWorks Folder for iOS 1.0」と、それに加えて、付せんやマーカーを付けられる編集機能を持つ「DocuWorks Viewer Light for iPhone/iPad 2.0」を、無償で提供する。ただし、編集機能は次期バージョンでは有償となる予定。

 Working Folderは、基本料金が、10ユーザーのキャビネット容量10GBで月額3500円。10人のユーザー追加オプションが月額2000円、10GBの容量追加オプションが月額1500円。DocuWorks 7.3日本語版は、1ライセンスパックで1万5200円、5ライセンス基本パックで6万3000円。

新機種の複合機ApeosPort-IV 4070複合機の操作パネルのメニューに「Working Folder」がある
複合機の操作パネルでWorking Folder上の文書を参照PCのDocuWorksでWorking Folder上の文書を参照
iPadでWorking Folder上の文書を参照複合機が受信したFAXが自動的にWorking Folderに保存され、通知がメールでiPad届いた、というデモ

 記者会見において、富士ゼロックス株式会社 代表取締役社長の山本忠人氏は、「ソリューション事業への転換に以前から取り組んでいる」と語った。常務執行役員の栗原博氏は、「『情報を複写する』文化から転換し、Document Service&Communicationの領域でソリューション&サービスを提供する」というビジョンを説明した。

富士ゼロックス株式会社 代表取締役社長 山本忠人氏富士ゼロックス株式会社 常務執行役員 栗原博氏
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(高橋 正和)
2011/12/7 00:00