エンバカデロ、モバイル開発など強化したスイート製品「RAD Studio XE2」
FireMonkeyの特徴 |
エンバカデロ・テクノロジーズは1日、「Delphi XE2」「C++Builder XE2」「RadPHP XE2」「Embacardero Prism XE2」と、これらをすべて含むスイート製品「Embacardero RAD Studio XE2」を発売した。
新機能として、Delphi XE2で新たに64ビット版Windowsをサポートしたほか、Delphi/C++Builder XE2でWindowsとMac OS Xのクロス開発をサポートした。
また、昨今のビジネスアプリ分野では、3Dなどの高品質なグラフィックを活用したデータ表示や操作性が求められていることから、Delphi XE2/C++Builder XE2にCPU/GPUネイティブのリッチアプリフレームワーク「FireMonkey」を搭載。Delphi/C++Builderのネイティブならではの特性を生かし、視覚的にインパクトのあるハイパフォーマンスHD/3Dアプリの構築を可能とした。FireMonkeyアプリは、Windows PCとMacの双方でネイティブに動作し、Oracle Database、SQL Server、DB2、Sybaseをはじめとする主要なデータベースをバックエンドとしたリッチビジネスアプリが構築できるという。
RadPHP XE2では、iOS/Android向けのWebアプリが開発可能となった。開発したアプリはAppleやAndroidのアプリストアで配布することも可能。これらのアプリではカメラや加速度センサー、GPSなどのモバイルデバイスハードウェアを直接利用できる。また、Delphi XE2でも、FireMonkeyを用いたiOSアプリの開発に対応している。具体的には、Delphi IDEで開発したコードをMac環境にエクスポートしてXcodeでコンパイルすることで、iOS向けのネイティブアプリが作成できるという。
このほか、Delphi XE2/C++Builder XE2では、データベース接続アーキテクチャ「dbExpress」におけるInterBase XE、Firebird 2.5、SQL Anywhere 12、ODBCを含むデータベースの追加サポート、Delphi/C++BuilderアプリとiOS/Android/BlackBerry/Windows Phone 7といったモバイル機器との接続をサポートする「DataSnapモバイルコネクタ」、C++Builder XE2のコード検査機能などが追加されている。
「過去10年にわたって最大のバージョンアップ」とのことで、詳細は9月6日に秋葉原にて開催する「第20回エンバカデロ・デベロッパーキャンプ」で解説する予定だ。
なお、今回は目的別に複数のエディション、ライセンスオプションが用意される。Embacardero RAD Studio XE2の価格は、ローカルデータベースに接続できる「Professional」が15万5400円から、リモートデータベース接続が可能な「Enterprise」が35万2800円から、データベースツールセットを同梱した「Ultimate」が47万8800円から、データモデリングツールを同梱した「Architect」が54万1800円から。
Delphi XE2/C++Builder XE2の価格は、「Professional」が各9万8700円から、「Enterprise」が各24万7800円から、「Ultimate」が各37万3800円から、「Architect」が各43万6800円から。加えて、Windows向けビジュアル開発のエントリー版「Starter」が用意され、価格は各1万8900円から。
目的別に4つのエディション | Starter Editionも用意 |
RadPHP XE2は3万1500円から。Embarcadero Prism XE2は6万3000円から。