IIJと日本IBM、スマートデバイスを活用したクラウドサービス提供で提携


 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)と日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は14日、クラウド・コンピューティング分野で協業すると発表した。両社では、国内の大手・中堅企業を対象に、ネットワークから計算資源、データセンターまでを総合的に最適化したクラウドサービスを提供する。

 今回の提携では、顧客企業が、タブレット端末やスマートフォンなどのスマートデバイスを活用し、社内LAN環境や外出先からセキュアにプライベートクラウドを利用できる、モバイル向けクラウド環境の実現を支援するという。

 具体的には、スマートデバイスを企業の業務端末として利用できるようにする、IIJの「IIJ GIOスマートモバイルソリューション」と、日本IBMのプライベート・クラウド構築サービスを組み合わせ、個々の企業に対して最適な提案を図るとのこと。IIJ GIOスマートモバイルソリューションでは、PCからの利用を前提に作られた既存業務システムを、スマートデバイスで利用するためのゲートウェイ機能を提供するほか、モバイル接続回線、デバイス管理などの機能を包括的に提供しており、スマートデバイスからのセキュアな業務利用が実現するとしている。

 またこの共同ソリューションでは、クラウドの利点を生かし、利用規模や頻度に合わせて必要な分だけ月額利用が可能なほか、ユーザー数や業務処理量の変動にも柔軟に対応できるとしている。

 対象としては、プライベートクラウドへのニーズが高い金融機関をまず狙って行く計画で、企業内セキュリティを保ちながら移動先でも業務を継続できるよう、ワークスタイルの変革も支援する。

 なお両社は今後、Webサイトへのアクセス負荷を分散する「IIJ広域負荷分散サービス」と、IBMの国内外のクラウド基盤を利用し、計画停電に備えたWebサイトのバックアップソリューションを提供するなど、さまざまなソリューションの提供を検討していく予定だ。

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