2014年の国内データセンターアウトソーシング市場は1兆2065億円、クラウドサービスが市場成長をけん引~IDC Japan予測


国内データセンターアウトソーシング市場 セグメント別投資額予測、2007年~2014年(出典:IDC Japan)

 IDC Japan株式会社は13日、国内データセンターアウトソーシングの市場予測を発表した。

 それによると、2008年の国内データセンターアウトソーシング市場の成長率は前年比12.5%と好調だったものの、2009年は世界的な景気低迷のあおりを受け、前年比3.9%増の7911億円と、低い成長にとどまったという。

 また、細かい市場別に見た場合でも、通信事業者およびデータセンター専業事業者によるインターネットデータセンター市場においても、景気低迷の影響により、それぞれ前年比2.7%、同6.6%の低い成長率にとどまっている。この理由としてIDC Japanでは、導入時の初期費用が大きいサービスの市場において新規導入の伸びが低下したほか、既存利用企業の一部においても支出を削減する傾向が大きかったことを挙げた。

 2010年は、景気低迷の影響が残りつつも前年比5.3%増に回復し、市場規模は8333億円まで拡大する見込みで、さらにその後については、2012年にかけてデータセンターの新設が継続するため、供給過剰によって価格競争が激化し、成長が鈍化する可能性があるとのこと。

 しかし一方で、クラウドサービスを一部導入から適用範囲を拡大するユーザーが増加しており、今後データセンターアウトソーシング市場の拡大をけん引していくと考えられており、2009年から2014年までの年間平均成長率は8.8%、2014年の市場規模は1兆2065億円に達すると、IDC Japanでは見込んでいる。

【10/22 訂正のお知らせ】
 初出時、2009年から2014年までの年間平均成長率を8.6%としておりましたが、IDC Japanが8.8%に訂正したため、記事中も修正いたしました。

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(石井 一志)
2010/10/13 16:05