3PAR争奪戦が加熱、DellとHPが3PARへの買収提示額を引き上げ
HPはDellを11%上回る総額18億ドルを提案
米Dellと米Hewlett-Packard(HP)は26日(米国時間)、ストレージベンダーの米3PARに対する買収提示額を相次いで引き上げた。まず、Dellが買収額を1株あたり24ドル30セントに引き上げると発表。3PARもこれを受け入れるとの声明を出したが、HPが同日、Dellの提案を11%上回る1株あたり27ドル(総額18億ドル)に買収提示額を引き上げている。
8月16日にDellと3PARから買収合意が発表された段階では、買収額は1株あたり18ドル(総額11億5000万ドル)だったが、HPは23日に、1株24ドル(総額16億ドル)を提示していた。Dellは、これに対抗する意味で買収額を積み増したものの、HPがすぐにそれを上回る提案をしている。
Dellは過去数年にわたって、EqualLogicやOcarina Networksなどストレージソリューションを手掛ける企業を買収し、大きくポートフォリオを拡充してきた。特にEqualLogic製品については、2007年の買収後、大きく市場を伸ばしてきたことから、「3PARについても大幅に収益成長を加速できる」とプレスリリースの中でコメントし、事業の拡大に自信を示している。
一方のHPでは、3PARの次世代ストレージが自社のポートフォリオに加わることで、ストレージ、サーバー、ネットワークのソリューションを統合・仮想化する「コンバージドインフラ戦略」をさらに加速させるだろうとコメントしている。