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セールスフォース、フィールドサービス管理の「Field Service Lightning」にAIによる画像認識機能などを提供
2017年8月9日 11:00
株式会社セールスフォース・ドットコムは8日、設置・保守などを行う作業者(フィールドエンジニア)と作業指示者(ディスパッチャー)のフィールドサービスマネジメントを最適化する製品「Field Service Lightning」向けの、Einstein AIおよびAnalyticsを発表した。
Field Service Lightningは、コネクテッドデバイスとSalesforceのカスタマーデータを活用する、IoTを念頭に構築されたフィールドサービス製品。カスタマーサービスプラットフォームの「Salesforce Service Cloud」を基盤とし、スマートフォン1台から現場の作業者にいたるまで、カスタマーサービスのあらゆる要素をつなぎ、モバイル対応したインテリジェントなカスタマーサービスを実現する。
「Einstein Vision for Field Service」は、AIを活用した画像認識機能をフィールドサービスに提供。企業は、学習済みの画像分類を活用したり、自社用に分類をカスタマイズさせたりすることで、用途に特化した画像認識をさまざまなケースに利用することができる。
たとえば、食器洗浄機の修理の場合、パーツの外観やシリアルナンバーが似ているために、細心の注意が必要となり、作業が複雑化することがあるが、吸水バルブの交換を行う修理担当者は、バルブの写真を撮影さえすればEinstein Vision for Field Serviceがさまざまな視覚的フィルターを用いて即座に正確な製品タイプを特定するため、顧客、修理担当者、企業は時間を節約できるとしている。
Einstein Vision for Field Serviceは現在パイロット版を提供しており、2018年前半期に一般提供を開始する見込み。
「Field Service機材と在庫管理」は、作業に必要な作業要員、機材、トラックなどを適切な場所に配置するためのスケジューリングを支援。マネージャーやディスパッチャーは、初回訪問時でも技術者が業務を完遂するのに必要な機材と知識を持っていることを認識できるため、安心してエンジニアを現場に派遣できる。
たとえば、ケーブルテレビ会社のディスパッチャーは、機材と在庫管理を用いることで、エンジニアを実際に派遣する前に、どのエンジニアが顧客にもっとも近く、またケーブルテレビの設置に必要なケーブルスプリッターを在庫所持しているかを特定し、初回訪問時に業務が完了するように手配できる。
Field Service機材と在庫管理は、Field Service Lightningのライセンスを保有しているユーザー向けに、8日から一般提供を開始。価格は、Enterprise Edition以上のService Cloudライセンスを保有している1組織あたりに対して1万8000円から。
「Field Service Analytics」は、マネージャーが現場ですぐに実行できるインサイトを提供することで、フィールドエンジニアの生産性を向上させる。サービスマネージャーは、すべてのデータを1つのアプリケーションで把握できるようになり、これにより現場作業チームの作業を俯瞰的に把握した上で、正しい指示を出すことができる。
たとえば、医療機器メーカーのサービスエンジニアは、自社のエンジニアが心電計の導入に難航していることをすぐに認識し、シニアレベルのエンジニアによる実地訓練をセットアップするといったことができるようになる。
Field Service Analyticsは、Service AnalyticsとField Service Lightningのライセンスを保有しているユーザー向けに、8日から一般提供を開始した。