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日立システムズ、修理用部品などの適正な管理を実現する製造業向けソリューション

 株式会社日立システムズと株式会社日立システムズフィールドサービスは12日、現場業務のデジタル化支援サービス強化の一環として、製造業向けの「統合資産管理サービス 設備部品・予備品管理モデル」を販売開始すると発表した。価格は個別見積もり。

 このサービスは、さまざまな設備の修理用部品や予備品の正確な管理、複数工場間での融通による在庫の全体最適化などにより、設備保全業務の効率化を支援するサービス。印刷業などの工場において、10%程度のコスト削減と、生産設備において20%程度の故障頻度低下に成功した実事例をもとにサービス化したという。

 具体的には、全国に展開している日立システムズと日立システムズフィールドサービスのカスタマーエンジニアが、顧客の現場で、生産設備だけでなく、部品・予備品の棚卸しや台帳の整備業務を代行する。

 加えて、部品・予備品の在庫・稼働状況を把握するための設備資産管理システムを導入。FAXやExcelなどを利用した作業日報では管理できていなかった設備の稼働状況を、同システムを通じて集約・分析し、消耗状態を把握できるようにする。これにより、設備が壊れる前の適切な時期に、部品や予備品を交換可能になるとした。

 また稼働状況が分かると設備の保全計画が立てやすくなるため、過剰に持っていた部品・予備品の在庫を適性化できる点もメリット。さらに、日立システムズの部品配送センターを二次倉庫として活用し、工場ごとに抱えていた部品・予備品を一元管理することで、全社で適正な在庫量を維持できるように支援する。あわせて、各工場で部品・予備品が不足した際には、タイムリーに配送するサービスも提供するとのこと。

 一方、設備の保全作業が発生した際には、設備保全記録の作成・登録でタブレット端末を用いて、効率的な運用業務の改善を支援。工場ごとの保全記録を集約することで、全社の設備に対する修理時間の短縮や、将来のデータ分析などが可能となり、予防設備保全への下地づくりを支援できるという。

 また、企業の業務プロセスに応じて、導入した設備資産管理システムの操作手順も含めた、部品・予備品管理の実際の運用に沿った業務運用手順書を作成する。これにより、運用業務が属人化せず、誰でも遂行できるようになるとしている。