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製造業とサービス業のIoT実態調査、37%がIoT活用を「検討」以上の段階に~富士通クラウドテクノロジーズ
2017年4月28日 06:00
ニフティクラウドを展開する富士通クラウドテクノロジーズ株式会社は27日、国内の製造業とサービス業を対象にした、IoTに関する実態調査の結果を公表した。37%の企業がIoT活用は「検討」以上の段階に進んでいるとしているが、ビジネス設計ノウハウの不足や相談先の不在が依然として課題だとしている。
調査は、製造業またはサービス業に勤務している全国の20代以上の男女を対象として、インターネットによるアンケートを行ったもので、有効回答者数は600人(製造業300人、サービス業300人)。調査期間は3月17日~30日。2016年9月に実施した調査の第2弾となる。
IoTに対するイメージについての質問では、前回に続いて両業種とも半数以上が「製造業のサービス化が進展する/IoTによってビジネスが進展する」と回答しました(製造業78.0%、サービス業51.3%)。また、世の中におけるIoT普及の実感については、「そう思う」「どちらかというとそう思う」と回答した人が前回より3.9ポイント増えて全体で46.7%となった。
IoTの活用状況については、全体の37%がすでに「検討」以上の段階に進んでいると回答している。特に製造業では51.7%と半数を超えており、「活用している」「準備している」という回答の割合が増えていることから、製造業でのIoT活用が前進していることがうかがえるとしている。
IoT活用を「検討している」または「準備している」と回答した人のうち、36.1%が1年以内に取り組みを開始する予定であると回答。特に、サービス業では前回より10.1ポイント増えて37.3%となっており、水面下でIoT活用に向けた取り組みが進展していると考えられるとしている。また、半年以内に開始予定と回答した人は、製造業では前回より6.7ポイント増えて18.2%、サービス業では3.9ポイント増えて20.3%で、すでに検討・準備に着手している企業で取り組みが進捗していると分析している。
IoT活用に求める価値について、両業種で共通して回答が多かったのは、前回に引き続き「顧客接点の強化」(製造業21.7%、サービス業29.3%)となった。製造業では「製品・サービスの付加価値創造」(38.3%)が最も高い期待を集める一方、サービス業では「フロントサービス業務の最適化」に期待する人が前回より6.7ポイント増加して21.7%となり、「顧客接点の強化」に続いた。
IoT活用について「予定はない・わからない」と回答した人に、その理由を尋ねた質問では、「自社製品・サービスとIoTとの関係がわからない」(製造業27.6%、サービス業38.6%)、「IoTを活用するための部門・部署がない」(製造業32.4%、サービス業30.0%)、「相談先がわからない」(製造業22.8%、サービス業21.5%)といった回答が前回調査と同様に多く、IoT活用の課題は、依然としてビジネス設計ノウハウの不足と推進部門や相談先の不在だとしている。