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NEC、パーソナルデータ利活用に向けた戦略室と、金融サービスへの先端技術適用に向けた開発室を新設
2017年4月3日 13:27
日本電気株式会社(以下、NEC)は、パーソナルデータを中心としたデータ流通・利活用に関し、法制度・倫理・生活者の受容性など総合的な観点から全社を牽引する組織として、4月1日に「データ流通戦略室」を新設した。
データ流通戦略室は、NECの全社注力事業の牽引やビジネスモデル変革の推進などを担う「ビジネスイノベーション統括ユニット」内に設立。AIやIoTに関する技術やマーケティング・法制度・知的財産・CSRなど、関連領域のスキルを有する要員約10人の体制で活動を開始した。
社外有識者との連携により、プライバシーを重視したパーソナルデータの利活用に向けた戦略立案・ソリューション企画、政策提言、関連ステークホルダーへのコミュニケーションを行う。加えて、社内体制の整備、専門要員の育成、社員のリテラシー向上も推進する。
NECでは、パーソナルデータの利活用は、スマートシティ、ヘルスケア、金融、観光、教育などのさまざまな領域において、新サービスやイノベーションの創出を通じた市場の拡大が期待されているが、データの利活用には、プライバシーへの配慮、倫理や受容性に鑑みた活用原則・法制度への対応など、さまざまな課題があると説明。データ流通戦略室では、データの適切な利活用に関する戦略を立案・推進する体制を強化し、官民データ活用推進基本法にも掲げられた、個人が関与するデータ利活用の仕組みやプライバシーなどを重視したデータ利活用に関するガイドラインの策定、関連ソリューションの企画を行うとしている。
また、NECでは、金融サービスへの先端技術の適用研究に特化した専門組織「金融デジタルイノベーション技術開発室」についても、4月1日付けで新設した。
金融デジタルイノベーション技術開発室には、技術者約30人が所属し、北米・欧州・シンガポールなどグローバルに拠点をもつNEC中央研究所と連携して、AI、IoT、ブロックチェーン、バイオメトリクス、サイバーセキュリティなどの先端技術を、具体的な金融サービスに適用する際に必要となるエンジニアリング技術を開発・強化する。
また、先端技術を有するシリコンバレーなどのベンチャー企業とも連携し、金融機関における先端技術の評価・適用を支援する。
NECではこれらの取り組みを通じ、今後さらに進展を続ける先端技術と金融サービスをスピーディーにつなぐためのエンジニアリング技術を発展させ、金融機関におけるサービス拡充に寄与していくとしている。