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富士通、JAXA向けにOffice 365ベースのコミュニケーション基盤「JAXA Sphere」を構築

 富士通株式会社は23日、国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)のコミュニケーション基盤「JAXA Sphere」を構築したと発表した。JAXAの全職員1500名、およびJAXAの23拠点で業務に従事する協力機関・企業などのパートナーの職員が、1月より利用を開始している。

 JAXA Sphereは,職員連携の強化、研究開発業務の効率化などを目的としたコミュニケーション基盤で、日本マイクロソフトのOffice 365にベースに構築された。

 利用者は、いつでもどこからでもJAXA Sphereにアクセスでき、所属部署のメンバーが1カ所に集合することなく、オンラインでの会議の開催や資料の共同編集・作成を行えるほか、在席情報の活用やインスタントメッセージング(IM)機能によって、スムーズなコミュニケーションを支援している。

 またJAXAのコミュニケーション基盤では、セキュリティ、運用性、保守性などの業務特性に応じたきめ細かいシステム設計が必要とされるため、富士通では、自社実践ノウハウに加えて、JAXAの衛星管制系システムなどを長年担当する中で培った業務特性、固有のネットワーク環境、データ構造に関する知見を生かしているという。

 具体的には、セキュリティを確保したネットワーク接続方式や、全体メール配送フロー方式などをシステム設計に反映。またロケット打ち上げ時など、JAXA特有のイベントに応じたシステム運用ルールも考慮し、業務システムへの影響を最小限に抑えながら、コミュニケーション基盤を構築したとしている。

 あわせて、利用者支援サイトにていつでも利用可能なマニュアルを用意したことに加え、JAXAの情報システム部門とともに国内6拠点で集合教育を行うなどの活動により、国内外全職員の運用を含む旧システムからの完全移行を、構築開始から8カ月で実現したとのこと。