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キヤノンITS、富士通と業務システム開発事業分野で協業

ウェブアプリ開発「Web Performer」と、富士通「Enterprise Postgres」の連携ソリューションを提供

 キヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)は24日、企業競争力向上を目的としたシステム開発事業分野で富士通株式会社と協業し、富士通のデータベースとキヤノンITSのウェブアプリケーション自動生成ツールを連携させたソリューションを、2月上旬から提供すると発表した。

 協業では、キヤノンITSのウェブアプリケーション自動生成ツール「Web Performer」と、富士通が提供するデータベース「FUJITSU Software Enterprise Postgres(以下、Enterprise Postgres)」の連携ソリューションを提供する。

 Web Performerは、ノンプログラミングでJavaによるオープンな開発が可能な、業務用ウェブアプリケーション開発ツール。「基本設計情報」を定義するだけで、ツール側がアプリケーションを自動生成する仕組みを備え、利用者と開発者が一体となってシステムを改善していくアジャイル開発を実現する。

 富士通の「Enterprise Postgres」は、業務システムにおいて採用が進んでいるオープソースデータベース「PostgreSQL」をベースに、高いセキュリティや処理性能、信頼性を実現する、富士通独自の技術を実装した製品。

 キヤノンITSでは、従来の業務システム(SoR:System of Record)など企業のIT活用領域においても、IoTやビッグデータ、クラウドを活用し、企業競争力向上を目的としたシステム(SoE:Systems of Engagement)領域での新たな価値創造とイノベーションが求められていると説明。こうした課題に対応するため、連携ソリューションを提供するとしている。

 また、SoE領域のシステムでは、IoTなどにより発生するビッグデータや、社外のデータとの連携が重要になるため、既存システムのデータベースや大量データ活用を促進する新技術と親和性の高いPostgreSQLが最適だと判断したという。

 Enterprise PostgresとWeb Performerの連携により、モバイルやクラウドなどのICT技術を活用して顧客のニーズや変化を先回りして理解することが求められるSoE領域でのシステム開発と、競争優位を獲得するためのイノベーション創造を支援していくと説明。また、Enterprise PostgresとWeb Performerは、いずれもサブスクリプションライセンスでの利用が可能なため、スモールスタートや提供するサービスを改良しながら段階的にシステムを拡大できるとしている。

 連携ソリューションの提供については、キヤノンITSがWeb Performerの提供とシステム導入を展開する。Web Performerの価格は、最小システム構成で380万円(税別)から。また、Web Performerは、富士通のビジネスアプリケーション基盤「FUJITSU Software Interstage Application Server」との連携にも対応する。

 キヤノンITSでは、今回の連携ソリューションに加え、アジャイル開発をベースとした「共創型開発」を推進する超高速開発支援サービスなどを提案しながら、Web Performerを拡販。Web Performerを中核とするSIソリューション事業で、2020年に売上高50億円を目指すとしている。

連携ソリューションのシステム概要図