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TKCとMKI、金融機関向け情報提供サービス「TKCモニタリング情報サービス」と財務分析システム「CASTER」を相互接続

 株式会社TKCと三井情報株式会社(以下、MKI)は26日、TKCの金融機関向けに決算書などの財務データを提供する「TKCモニタリング情報サービス」と、MKIの財務分析システム「CASTER」を相互接続するための共同開発および検証を開始したと発表した。両社は2017年3月を目指し、データ連携を実現するアプリケーションを提供する。

 TKCモニタリング情報サービスは、TKC全国会会員の税理士・公認会計士が、顧問先企業からの依頼に基づき、月次巡回監査などを通じて作成する決算書や月次試算表などの財務データを、金融機関に無償提供するクラウドサービス。2016年10月にサービス提供を開始し、既に170を超える金融機関が採用を決めている。

 MKIのCASTERは、OCRで読み込んだ決算書データの財務分析を行い、金融機関が融資判断に使用する資料を作成する融資ソリューションで、全国の地方銀行の6割強で利用されている。

 TKCとMKIでは、金融機関からのTKCモニタリング情報サービスとCASTERの連携を希望する声を受け、連携機能の共同開発および検証を開始した。

 TKCモニタリング情報サービスから提供されるデータを、CASTERに直接取り込む連携機能の実現により、紙に印刷した決算書のOCR認識および修正処理作業の必要がなくなり、ペーパーレス化の促進や決算書データ登録作業の負荷ならびに決算書紛失リスクの低減に繋げることが可能になる。また、決算書の徴求から財務分析結果の出力が短時間で完了するため、融資先の資金需要に迅速に対応できるなどの効果が期待できるとしている。

 TKCとMKIでは、信頼性の高いTKCシステムの財務データとCASTERの財務分析機能を連携させることで、金融機関が確度の高い融資実行を判断できるようにし、中小企業の円滑な資金調達を支援すると説明。さらに、今後両社での共同研究により、金融機関のより一層の業務効率やスピードの向上を支援するとともに、融資先である中小企業の成長・発展に寄与していくとしている。